横浜草津・伊香保温泉間自転車旅行 7日間450km

サーリークロスチェック自転車旅行ブルホーンバー仕様
実験的にブルホーンバー仕様にしていた

【西日本一周自転車旅行から1年】
世界を走るためにはそろそろ走行経験をという思いから、この旅を決行しました。これまでの1年は仕事と身の周りの整理で忙しく、自転車旅行が出来ませんでした。実際走ると学ぶことが多いです。

【横浜から草津温泉へ】
野宿無しのため軽装でした。3日分の着替えとメンテナンス用品、行動食だけです。何故か使わないフロントラックを装備しています。

荒川サイクリングロード
荒川サイクリングロード着

朝早くに横浜を出発して、東京23区北部の和光市から荒川サイクリングロードを走りました。出発時は雨天、荒川サイクリングロードに到着した時は陽が照ってきました。

荒川サイクリングロード
日照りと向かい風がキツイ長い道のり

荒川サイクリングロードは自転車乗りには最高の道だと思います。しかしこの時は日照りのために日焼けし、また向かい風で体力を失いました。

埼玉の熊谷付近で公道へ。午後2時で100㎞に到達し良いペースでしたが、久しぶりの長距離走行で力が入り、脚が売り切れました。この日は熊谷から高崎方面にある本庄のホテルに宿泊しました。

2日目のルートは高崎から草津温泉へ向かいますが、須賀尾峠という1000mの峠越えを経ることにしました。獲得標高を増やし、脚力をつけるためです。

須賀尾峠
須賀尾峠頂上

しかし雨天の峠越えと初日の疲労がたたり、須賀尾峠途中で限界に達しました。走っては止まりを繰り返し、押して登りました。

雨天の中必死の思いで須賀尾峠を越えて、草津温泉の足元、標高600mの長野原についた時は、フロント34t-リア27tの最小ギアを回すのが限界でした。ここから標高1250mの草津温泉まで登らねばならず、絶望しました。

「回せなくても歩くことはできるだろ」

この様に心身にムチ打ち、草津温泉のホテルに着いた時には、太腿は使い物にならない状態でした。

【草津温泉に滞在】
3日目は快晴で気分良く観光出来ました。

白根山湯釜
白根山湯釜

バス乗り場から湯釜までの上りは疲れた脚にはきつかった。でもちょうどいい晴れぐあいの湯釜は最高に綺麗だった。雲の流れる影が湯釜にかかると、ビジュアルとしてかなり風流を感じる。

昔は湯釜の真ん前まで行けたそうだが、現在は火山性ガスがあるとかで遠くの展望台から眺めるのみ。

草津温泉湯畑
草津温泉湯畑

西の河原露天風呂
西の河原露天風呂。だだっ広い湯船は超気持ちいい

湯畑前の熱の湯におけるショー
湯畑前の熱の湯におけるショー

さすが温泉街はほのぼのしていていい。西の河原露天風呂で体を温めた後は、湯畑前でベンチに座ってソフトクリーム食べながら、湯の流れる様と音を聞く。これほどのリラックス感があろうか?

熱の湯のショーはおばちゃんに混じって若い娘が2人ほどいた。湯をかき混ぜるのに力が無くて、しぶきがあまり上がってなかった。かたやおばちゃんは強いこと。バンバンしぶき上げてる。

【草津温泉から伊香保温泉へ】
4日目。2日目の雨天走行でメタルブレーキとなったため、ブレーキシューを交換してから、下り一方の道を進みました。草津を下った長野原から八ッ場ダム方面へ。

長野原から八ッ場ダム方面への道
八ッ場ダム方面への道は走っていて心地良い

脚の疲労は完全には癒えていませんでしたが、自動車の少ない道を走れたのは幸運でした。登り坂でもがきながらフラついていたからです。

伊香保温泉への道急傾斜
押して登った

伊香保温泉入り口の道は急傾斜です。ひぃひぃ言いながら登り、ようやくホテルへ着いた。泊まったホテルは松本楼の姉妹ホテル、洋風旅館ピノン。スタッフさんに自転車で着た旨を伝えたら、建物裏に止めてくださいねと丁寧に案内された。好印象。

温泉街ということで浴衣姿で街を歩けるかスタッフさんに聞いたらもちろんですと言われ着替えたものの、そんな恰好で歩いているのは私だけで浮きまくってた…

【伊香保温泉に滞在】
5日目は伊香保観光です。水澤観世音お参り後に水澤うどんを食べました。

伊香保温泉階段街
階段街

平日だったし、曇天ということもあって階段街はそんなに混雑していなかった。

伊香保温泉飲泉所
飲泉所

榛名山
榛名山

水澤観世音
水澤観世音

地理が詳しくないので水澤観世音まで歩いていったら結構な距離があって参った。

寺社仏閣での参拝に慣れてないので、作法について学んでから行くべきだった。

水澤うどんは山菜温うどんを食べた。ウマいにゃウマいが、そもそもうどんをそんなに食べる人ではなかった。味の感想はそんなにない。でも香川のうどんなどと食べ比べしてみたいところ。地域ごとに違いがあるだろうから。

【伊香保温泉から横浜へ】
6日目は伊香保温泉から埼玉の深谷までです。ちょうど深谷七夕祭りをやっていたので見学しました。

深谷七夕まつり
にぎやかだが、ヤンキーもチラホラいる

七夕祭りは結構な混みようでにぎやかだった。ただ、横浜ではすでに絶滅しているヤンキーが、ここ深谷にはいた。目を合わさないように、からまれるのだけはめんどくさ過ぎるので回避したい。浴衣きている女の子は可愛かったが、カワイイ女の子は例外なくヤンキーだったりするのが痛い。

最終日は深谷から荒川サイクリングロードで横浜までです。

荒川サイクリングロード
長い道を戻る

走行距離は短いですが、脚力の限界を知ることができた質の高い旅でした。

観光するために野宿無しだったので資金はそれなりにかかりました。次はキャンプツーリングをしたいと思います。

道志箱根周遊自転車旅行 4日間240km

西日本一周自転車旅行その3 九州一周から横浜まで

【福岡の洗礼】
下関関門海峡人道トンネル
ハッキリ書かれている県境を越える時はドキドキする

下関の関門海峡を越えて九州入りした時は夕方でした。ホテルの予約をしていなかったため、野宿場を探して北九州市をウロウロ。海沿いの木が生い茂る格好の公園を発見し、コッソリとテントを張って眠りました。

夜中、お巡りさんに起こされて職質。この公園で派手に花火をやった野郎共がいて、その通報を受けた見回りで来たところ、トイレ裏に張られた私のテントを見つけたという。自転車旅行だ、一晩だけだとお願いして難を逃れました。以降、公園には張らないと誓う。

いや、本当はキャンプ場に泊まろうと思っていたのだが、山の上にあったもんで道のりがきつすぎて断念したのであった。

日本は野宿がしづらくて困る。というか野宿はしちゃいけないのだが、まぁグレーゾーンだね。おまわりさんに頭下げて一晩だけと押し切るのがいい。

【国東半島のアリジゴク】
九州を時計回りに走りました。国東半島のキャンプ場で早めの走行終了。炊事をして早めに寝ました。

翌朝、くすぐったいなと思い起きるとテント内がアリだらけに。食うもん食った後の片付けを放置して寝たため、テントに空いたどこかの穴からアリが侵入し、皿や鍋にタカった模様。

テントの外に出てタオルでアリ共を掻き出し、早々にキャンプ場を出ました。首筋を伝う汗の感覚がアリに思えて仕方がない。

【別府温泉の天国と地獄】
別府の鉄輪(かんなわ)で連泊しました。空は快晴で「別府は俺を歓迎している」と感じる雰囲気。泊まったホテルの受付嬢が長身のスラリとした超絶美人で「お♡」と思う。

あの女性はいまだに頭の隅に残っているんだからかなりの衝撃であったと思われる。

さて翌朝、食べ放題の朝食を摂って夕方まで地獄めぐりをしました。

竜巻地獄
竜巻地獄

血の池地獄
血の池地獄

海地獄
海地獄

かまど地獄
かまど地獄

山地獄
山地獄

鬼石坊主地獄
鬼石坊主地獄

白池地獄
白池地獄

九州横断道路沿いにある甘味茶屋というお店で郷土料理のだんご汁を食べました。デザートの「やせうま」がすっかりお気に入りになりました。オススメですよ。

【宮崎おぐらのチキン南蛮】
東国原さんで噂だった宮崎県庁の庁舎を見たあと、チキン南蛮の元祖と言われる「おぐら」本店に寄りました。また宮崎に行く機会があったら必ず寄りたいお店です。チキン南蛮最高です。

【桜島】
桜島
山頂に雲がかかった姿が恐ろしく思えた

桜島の横を通ったとき、桜島一周するのもいいかもと考えていたが、モウモウとかかる山頂の雲が恐ろしくてやめました。

【長崎平和記念公園】
長崎平和記念公園
丘の上にある綺麗な公園。広島と同じくほのぼのしていた

広島の平和記念公園でもそうでしたが、ほのぼのした雰囲気で、ここでならキャンプできるかもと思ってしまいました。不謹慎ですね。

【再びの関門海峡】
九州一周達成です。疲れていたのでこれといった感傷は何も無かったのですが、ヨッシャ!くらいは思いました。さて次なるは山陰。日本海側を走ります。

関門海峡人道トンネル


【出雲大社】
本殿は改装中で見れませんでしたが、しめ縄の大きさに迫力がある。

出雲大社
伊勢神宮ほど華やかではないが、自然 (神)そのものを感じる

出雲大社
しめ縄の切り口に五円玉を投げて刺さったら、ご縁に恵まれるという

【米子に缶詰め】
台風直撃でビジネスホテルに連泊することに。宿泊中はだらだらし虚しい時間。昼食はいつも同じファミレスでした。やることはこの先のルートスケジュールを考えるのと、ネットサーフィン、テレビを観て、寝ること。

【金沢兼六園】
兼六園
木々だけでなく苔ですら美しい庭園

兼六園には一日中居たかった。

金沢は良い街だったのでもう二日くらいは滞在したかった。でもスケジュール的にギリギリだったから先を急がねばならない。

【難所・親知らず越え】
富山県の魚津・黒部から新潟県の上越へ向かう道。親不知は大昔から多くの死者を出してきた断崖絶壁の道で、車道が通った現在でもガードレール一枚。油断はできない。

歩行者皆無で、トラックの往来多く、雨天で、路側帯の無い片側一車線の狭い道を行く。暗い雰囲気で至る所に死神の雰囲気を感じながらの走行となり、冷や汗ダラダラでした。

別ルートで峠越えがあるみたいなのでそちらをおすすめします。

【軽井沢標高1000m】
軽井沢標高1003m

上越から長野まで野尻坂峠越え、軽井沢まで登りました。この旅最標高に達しました。この後は関東平野まで碓氷峠を下っていきます。

碓氷峠メガネ橋
メガネ橋

碓氷峠が本当に良い道で、九十九折りをゆっくり下っていくのが最高に気持ちよかった。

【無感動のゴール】
地元横浜に帰ると特に感動もなく終えてしまいました。日本一周でもなく、たかが半分走ったくらいで感動はないでしょう。感動は世界を走る時までとっておきます。

世界ツーリングにはまだまだ走り足りない。もっと経験が必要かもしれない。

走行日数:61日間
走行距離:5940km

横浜草津・伊香保温泉間自転車旅行 7日間450km

西日本一周自転車旅行その2 横浜から九州入りまで

写真が少ないのは携帯が水没してデータが消えてしまったためです。あしからず。

【いきなりホームシックに】
6月1日の出発初日はまず、スーパーで米や砂糖など食料を買い、横浜から南下。三浦半島の南端にある人気の無い公園に野宿しました。炊いた米が不味かった。取り敢えず一旦帰ろうかと思い始めました。

2日目。未明から雨が降り出し、雨天走行に。「もう帰りたいな。でも日本走れないなら世界は尚更だ」と折れそうな心にムチを打ち、レインスーツを着て重い車体でフラフラ走って鎌倉・小田原と越えていき、伊豆半島へ。一日中雨が降っていて不快だった。

この日は伊東の道の駅の隅にテント張って野宿。

【地獄の伊豆半島】
雨天の中、すぐ左がガードレール一枚の断崖絶壁の道をフラフラ走りました。トラックの上げる水しぶきを浴びながらどうにか普通の道に出ましたが、「傾斜がキツい。登れない」。坂の途中にある屋根付きのバス停で一泊しようか悩みましたが、テントを張れる場所を探して先へ進みました。2日目にして脚が売り切れ、押して登りました。

以降3日間かけて海岸線沿いに走って伊豆半島を越えましたが、陽が強く汗だくになり、立ち止まれば蚊とハエが寄ってきて、炎天下の山岳コースで飲み水が尽きて脱水寸前となり、風呂に入らない体が臭くなりました。「糞伊豆半島」言葉が汚いですが、あの時思った率直な感想がこれです。

【出発7日目で初ホテル】
「何やってんだ、俺」という気持ちが強くなりました。梅雨のためか雨天走行が多く、憂鬱に。しかし臭くなった体をどうにかすべくホテルに泊まると気分一新。吹っ切れました。「進むしかない」

旅始めにはよくある感情の起伏ですね。こういうのは自転車旅行には邪魔なので無視して先へ進むほうが良い。

翌朝の朝食ビュッフェ食べ放題がうますぎて感動した。泊まったところはホテルルートイン。これ以来ルートインのファンに。

【名古屋の攪乱】
シャチホコを見ようと名古屋市内を地図を見ながらウロウロしましたが迷いました。結局時間と体力を失い、チラリとも名古屋城が見えず。「名古屋は俺が嫌いらしい」

【伊勢・紀伊半島の洗礼】
松阪市で松阪牛のステーキ5000円を至福の思いで平らげました。

しかしお気に入りの腕時計をホテルで失くし、身繕い用の毛抜きを走行中に落として失い、雨天走行の水没で携帯電話が壊れました。ここまで旅の写真が無いのはこのためです。紀伊半島南端の串本町のドコモショップで初めてのスマホ購入。「牛は俺を歓迎したが、伊勢は嫌いらしい」

伊勢神宮参拝は外宮が自然豊か、内宮が観光地って感じでにぎやかでした。内宮の町屋街で再びの松阪牛のステーキを食べる。うん、やっぱり美味い。

【笑わせてくる大阪・神戸の中華街】
大阪は笑わせてきます。道行く看板が明らかにボケていてツッコミを期待しています。大阪城を遠目に見学しました。

しかし大阪人は横断歩道が赤信号でも普通に渡るし、走行にちょっとした緊張感が必要でした。

大阪城
自転車から遠く離れることを嫌に思い、遠くから見物

神戸に着いた頃は出発15日目。疲れがピークに達し、連泊しました。アパホテルに滞在。

横浜育ちのため、神戸の中華街はどんなものかと見学しました。

神戸中華街
横浜中華街より規模は小さい。チャーハンセットを食べた

こじんまりした中華街。横浜の中華街では禁止されているしつこい勧誘が目立った気がする。誘われて入った店でチャーハンセットを食べたら、まぁこんなもんかと満足度は高くなかった。ちゃんと自分で選んだほうが良いな。

【四国一周】
この頃になると野宿のコツを掴み始め、特に赤穂では気配を消すことに成功しました。おそらく誰一人に見られることなく一晩過ごしたはずです。褒められたことではありませんが、上手くやれました。

広島の尾道から雨天のしまなみ海道を通り、四国入りです。時計回りに走り、徳島ラーメンのラーメン東大・鯨の唐揚げを食べました。四万十市で連泊し、特に労せず一周できたのは幸運だったと思います。

四万十川河川敷
四万十市の河川沿い。このあと天候が急変して大雨に

自転車旅行しまなみ海道
朝焼けのしまなみ海道

【原爆ドーム】
再びのしまなみ海道で本州に戻り、広島市で原爆ドームを見学しました。ほのぼのした公園にあったので、ここで野宿しようかという罰当たりな考えを戒め、先へ。

自転車旅行原爆ドーム
快晴の中、原爆ドームとツーショット

原爆ドームは老朽化が著しいそうです。キツイ歴史と広島のシンボルなので大事にしてもらいたい。

【関門海峡と九州入り】
ここまで来たかと感慨深くなりました。ついに九州入りです。いやぁー、九州か。ずいぶん走って来たなー。

関門海峡人道トンネル
関門海峡の地下を抜ける人道トンネル

関門海峡人道トンネル
ジョガーがいたりする長い真っ直ぐなトンネル。湿度が高い

西日本一周自転車旅行その1 旅のきっかけ

【旅のきっかけ】
2010年。あの頃はメリダのクロード5というクロスバイクに乗っていました。ネット通販で買った3万円の安物で、届いたときからすでに小さなトラブルがたくさんありました。ブレーキシューの片効きやチェーンオイル切れ、変速不良などです。

今思えば何てことの無いトラブルでしたが自転車素人の頃で、メンテナンスに必要なケミカルや工具を持っていませんでした。アーレンキーすら知りませんでした。そこでインターネットで工具を買って、メンテナンスの本を買いました。

ちょうどこの頃、間寛平さんがアースマラソンを行っており、興味を持って日々動向を見守っていました。世界一周に挑戦する姿がカッコ良かったです。さらに、メンテナンスを調べる過程で「自転車旅行」というものがあると知りました。伊藤心という方が自転車で世界一周に挑戦していると。

面白そうだ、自分も自転車で世界一周をやってみようと思いました。世界一周…楽しそうだ、あちこち行って夢膨らむなぁ。今思えば浅はかな考えです。

脚力試しに横浜−鎌倉間往復の50㎞を走ってみました。夏場の炎天下で半袖無帽・水無しで走り、陽にあたる部分すべて真っ赤に日焼けして痛い挙句、死に物狂いで帰宅という散々な結果になりました。

基本がなってないなと、まず日帰りツーリングに必要なものを揃えました。ヘルメットやウォーターボトル、グローブを買い、次に自転車を新調しました。SURLYのCROSSCHECKです。

それから横浜−宮ヶ瀬ダム間往復100㎞などを繰り返して走行経験を積み、脚力を付けました。そして自転車旅行の予定を立て、パニアバッグやテントなどの準備を整え、自信を持って2011年6月1日に西日本一周自転車旅行に出発しました。

いくらか辛くなるだろうとは思っていましたが、軽い気持ちで出発。まぁなんとかなるだろうという勢いだけを持って走っていきました。

海外自転車旅行での荷物と街中、ATMでの貴重品の盗難防止方法

自転車旅行キャンプ
テント内からは車体が見えない
海外は日本と違って盗難リスクがとても高い。泥棒はいたるところにいると言って過言ではありません。冗談抜きにね。

強盗からすれば自転車旅行者なんてカモがネギ背負ってるみたいなもの。そこで、強盗を回避するためにはどうしたらいいのか、どんな対策をすればいいのかについて考えてみました。



自転車と荷物の場合

自転車旅行車体
全く盗まれないようにするには、車体はもちろん荷物にまで、電柱等の固定物共々、多数のワイヤー錠でグルグル巻きにするしかありません。ここまでやると泥棒は面倒でしょうが、自分もまた面倒ですし、大量のワイヤー錠は荷物になります。

私の考えは次のロック方法です。
  • 用意する鍵は、U字ロック・ダイヤルワイヤーの2つ。ワイヤーの太さは10㎜以上のもの。
  • U字ロックを後輪とフレーム立管に通してロック。
  • ワイヤー錠を、ひとつはフレーム前三角と前輪に通しつつ、固定物に巻いて地球ロック。
小型GPSがあればハンドルバーやシートポストの中に仕込み、スマートフォンで追跡できますが、高額の出費です。必要ないと思います。

自転車の駐車を何処にするかも重要です。物陰に隠れるように置けば一見安全に思えますが、泥棒が諸々の作業をするにも人目につかなくなるため、有利を与えかねません。人目につく所に厳重ロックして置く方が、良いかも知れません。

ロックに加えて自転車カバーを掛けるのも有効です。少々面倒ですが、盗難の多発地帯ではこのくらいの面倒は受け入れる方が安全です。もっとも、そのような地帯は走行スケジュールから外すのがセオリーです。自転車カバーは確かに有効ではありますが、案外荷物になります。おすすめしません。

乗り逃げさせないためにステムのコラム側のネジを緩め、ハンドルを変な方向に固定させておくのも良いかもしれません。ペダル無しにしておくのも有効でしょう。ただこれも時間が掛かるし、おすすめしません。

ホイールやシートポストの固定方法については、クイックリリースを辞めてアーレンキーやレンチで行うパーツに交換するのも、ホイールの盗難を防ぐ効果があります。BBBがリリースしていたと思います。

バッグ類の中にはアタッチメントに鍵が付いているものもあります。これによりバッグ自体の盗難は防げるでしょう。しかし長時間離れていれば中身を荒らされることになります。貴重品を入れてはいけません。



自転車で走行する場合

ペルーパンアメリカンハイウェイ
あらかじめルートスケジュールを立てるということは、強盗回避の側面も持っています。

どのルートを走るか決めるときに、同時にそのルート地域の治安情報を調べるのです。その情報は自転車旅行者やバックパッカーたちのブログや、外務省の海外渡航情報のサイトで確認できます。

それから周囲の動向には常に気をつけること。さらに街中の雰囲気や、落書き、ゴミの散乱などからその場の治安を思い測ること。

治安が思わしくないときは、その地域を走らないかバスで飛ばすなどするのが無難でしょう。



街中を散策する場合

グアテマラシティ
盗もうと考える人は一定の範囲内で獲物を物色し、後をつけ、隙を伺って行動に移します。そのため、一定の場所に長く滞在してあちこち動き回るのはリスクがあります。町中を観光するならホテルに滞在し、自転車はホテルの部屋に保管、身ひとつで動き回りましょう。

また人前で頻繁にカメラやお金を出し入れするのは良くありません。大金は財布に入れて出さず、使うであろう分の小銭をポケットに入れておきます。パスポートはホテルに置いておき、コピーを持って外出しましょう。外出時はできるだけ手ぶらで、カバンを持たずに行動しましょう。

夜間外出や人気の少ない路地を避ける、ATMでの現金引き出し時には周囲を警戒して見回すなど、基本的な旅行の防犯行動が最も効果的です。基本です。何度も言いますが基本が大事です。

パッと見何も持っていない風に見せることが大事です。



ATMを使う場合

海外ではATMに仕掛けがされていることがあります。
ATMギミックキーボード
例えば暗証番号を入力するキーボード部分に、覆いをかけます。この覆いは番号入力を記憶するものだったり、あたかも番号入力が他人に見えないようにするための仕様の設置物であるように見せかけています。後者の覆いの奥にはカメラが仕込まれています。
ATMギミックカードリーダー
他にはカード挿入口に設置したギミックもあります。カード情報のスキミングをするギミックです。

これらはなかなか見抜けないものですが、こういうものがあると知っておくのと知らないのとでは雲泥の差です。

【近況報告】1級時計修理技能士になっています【仕事・趣味・旅行】

もう自転車旅行から帰ってきて8年半も経つとは驚きで早すぎると思うし、一方で旅の記憶は少しずつ薄らいできており、この点で年月の経過を感じる。 だからこうしてブログとか、Youtubeに旅の様子を残してきて良かったなと思う。苦しいことばかりだったと思うが、今ではいい思い出。 さて現在...