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自転車旅行の装備品カスタムで無駄なこと13選

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【はじめに】 自転車旅行に必要な装備について解説されているサイトは数多くあるけれど、必要ないこと、無駄なことをまとめて書いてあるサイトは少ない、と言うかたぶんないのかな。まぁ普通無駄なことはわざわざ書かないから… でも自転車をあれこれカスタムする人というのはいろんなことを考えるものなんですよ。あとから思えばあれは無駄な考えだったと分かるのだけど、旅前って大した経験値がないのでこれをやればそこそこ効き目があるだろうなどと、もっともらしい論理で考えて期待するものなんです。 ところが残念なことに実際にはこうした考えの多くは全くアテにならないし、みごとに期待を裏切る。掛けたお金だけの効果もなく徒労に終わる。 そこで、私が旅前に考えていたことで、旅後の今の私が思う無駄なことをまとめてみました。私も旅前は無駄なこと考えていたもんですよ。 【大抵の考えの根底には「楽したい」という思いがある】 自転車旅行に限らずカスタムすることの心理的な欲求の背景には「楽したい」というものがある。長距離をいかに楽に速く走り切るかということ。ところがそんなカスタム方法はない(断言) みんななんで苦労しているのかってこと。もしカスタムすることで格段に楽になれるならだれも苦労しないでしょう。 しかし楽になることはできる。これは苦労することでなれる。つまり「鍛えろ」ってこと。走って脚を鍛えなさい。 どこをどう変えたら効率的に走れるのかなんて考えてないで外に出て、自転車で走ってくることです。脚を鍛えることのほかに、楽になる方法はありません。 1.ベアリング交換 セラミックまたはG10クラス ホイールハブやBBのベアリングを、純正のものからセラミックベアリングやクラスG10の鋼球に入れ替える方法。これをやると軽量化やエネルギーロスが少なくなるとか耐久性が増すとか言われています。これは確かに効果はある。 じゃあ実際自転車においてその効果はいかほどかというと、う~んって感じ。簡単に言えば「効果は無いも同然」。 やっても無駄。金をどぶに捨てるようなものだからやめておきましょう。なぜなら、相当な高回転で効果が発揮されるものだから。自転車のケイデンス、速度程度では効果は無いも同然。 このベアリング交換は自転車業界では「CULT化」って言われていますね。これはそれらしい理論で男の物欲とカスタム欲を刺激...

自転車のホイールバランスを調整する方法

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【自転車ホイールのバランス?】 自転車のホイールは1枚のアルミの板を曲げて作る。円形にしないといけないから製造工程上端と端を繋げなければならないが、その繋げ方にはPinned(ピン接合)とWelded(溶接)の2通りがある。 どちらにせよ、接合部はそのほかの部分よりも重量が偏ることになる。回転体の円周上に重りをのせて回してみると分かるが、回転速度が同じなら質量のある部分ほど遠心力がかかるから、回転がスムースじゃなくて、回転軸が引っ張られて振動が起こりグワングワンする。(この表現で分かるかな…) つまりとにかく回転がスムースじゃなくなる。自転車のホイールというのはメーカー側でこの質量バランスを取ってくれないので、普通に売られているホイールは回転がスムースじゃない。円周上で均等に遠心力が起こっていれば、回転軸が引っ張られることがない。 グワングワンの分かりやすい例としては、自転車を逆さまにして、思い切りクランクを回してホイールを回転、放置してみると良い。自転車全体が振動するだろう。この振動があると、主に下り坂の高速域で車体の安定性が無くなるのと、平地では加速性が悪くなるなどの問題がある。 【ホイールバランスを取る】 この振動を止めてスムースにホイールが回るようにバランスを取ってやる必要があるが、それにはこれを使う。 ゴルフクラブ用のウェイトを使う。ゴルフ用品店で安く手に入る。素材は鉛で、裏面に両面テープが張ってある。これを重さの偏りのある部分の反対側に張ってやることで、偏った遠心力を相殺してやろうというのだ。鉛製なので、ハサミで小さく切ってやることもできる。 【重さに偏りがあるのはホイールだけじゃない】 実はタイヤとチューブもバランスが均一ではない。タイヤはコンパウンドが全体で均一ではなく、チューブはバルブがある。 だからバランスの取れたホイールにタイヤとチューブをはめれば、バランスは乱れる。「ホイールバランスを取る」とは、タイヤとチューブも含めてバランスを取らなければならない。 これ結構盲点で、ホイールバランスの取り方を紹介しているその他のブログや動画ではホイールだけのバランスを取っていたり、タイヤとチューブをはめた状態でバランスを取っていたりするが、あれはよくない。 ホイールだけの場合は前述の通りタ...

自転車を正しいポジションで乗る方法

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これはそんなに難しい話ではない。ポイントはサドル高さ。これだけ決まればあと他も決まる。 【サドル高さ(床面からサドル上部までの長さ)】 ロードバイクだと、サイクリングシューズ着用でサドルにまたがり、ペダル下死点でかかとを乗せてひざが伸びる高さにするのが基本。 自転車旅行ではサドル高さは低めがいいとされる。私のセッティング方法は、 素足でサドルにまたがり、ペダル下死点でかかとを乗せてひざが伸びる高さ  素足での股下長さ×1.16=サドル高さ(スニーカー基準)  前者は素足でまたがるので靴底厚みがない分、ロードバイクセッティングよりサドル高さは低くなる。個人的にはロードバイクでも素足で算出したほうが良いような気がする。 後者の算出法は私の経験則。素足での股下長さからの算出値で、スニーカーを使って乗る場合を基準にしている。スニーカーの母指球付近の靴底厚みの基準でひざの曲がりぐあいがちょうどよく、ブーツだとか厚みのある場合には5~10mmプラスすることになる。 他人に勧めるなら、前者がいいですよと私は言う。私個人の経験則でいいなら、とりあえず後者も試してみるといい。なんにせよ、一般的なロードバイクのセッティングよりは低めがいいのは確か。ちゃんとした理由は分からないが、走りながら微調整してしっくりきた高さがそうだったのと、サドルが高いと腰とお尻が痛くなりやすかった気がする。 世界的にはどうだろうな?欧米では自転車旅行でのポジショニング論は特にないみたい。でも一応参考になりそうなサイトがあったので、参考文献としてリンク張っておきます。 Saddle Comfort for Cyclists ちなみに、正しいポジションうんぬんは海外サイトを見たほうが良い。日本人のポジショニング論は結構アテにならない。 【ハンドル高さ】 これはサドル高さと同じにすることが推奨されている。その通りと思う。フレームによっては同じにできないこともある。私の自転車はそうだった。こういう場合にはステムをMTB向けのアップライトに交換する。とどのつまり、サドルとハンドルの落差は小さいほうが良いということ。 【姿勢】 http://www.cyclingabout.com 上記の参考文献でいうところのPosture 3~5で、4が一番自転車旅行向きと言えると思う。...

自転車旅行の服装の選び方

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どんな服装でやっても自由なのが自転車旅行。でも必ず押さえておきたいポイントがあります。これ無視すると「ズレたチャリダー」になってしまいます。 【TPOは大事】 ロードサイクリングで着るようなピチピチのタイツは、サイクリングではかなり快適なんですが、一方で街歩きには向かない。注目を集めやすいようです。 街歩きには普段着が一番合う。Tシャツとジーンズでいい。でもこういう普段着でのサイクリングでは、汗かけばびしょ濡れになるし、乾きにくいわ不快だわ、ジーンズではペダリングしにくい。1日数時間走るというのに普段着はないでしょう。 サイクリングにはサイクリングウェア、街歩きには普段着、柔道には柔道着、相撲にはまわし、風呂入るときは裸、通夜では黒のスーツに白シャツ黒ネクタイといった具合に、TPOにあった格好をするという背景には、合理的な理由があるわけです。つまり、自転車旅行にも合う服装というものがあるということ。 【両方の特性をもったものが良い】 下心はともかく、これもTPOにあった服装と言える 自転車旅行ではサイクリングと街歩きがセットになっています。それぞれの場合に合う服を用意してもいいのですが、かさ張るし荷物増えるしで良くない。自転車旅行で積める荷物の量は、少ない方が良いですからね。 ということで、言うまでもなくこれらの良いとこ取りをできればベストですよね。サイクリングウェアの快適性と、街歩きでのTPOです。しかしそんな都合の良い服装はあるのだろうか?あります。私が思うにそれは、アウトドアウェアです。 【春~秋のアウトドアの組み合わせ】 アウトドアウェアは吸汗・速乾性を備えていて、街歩きで違和感の無いデザインです。 組み合わせとしては、 上下コンプレッションウェアの下着 長袖のポロシャツ ニーパン といったところでしょうか。私のように、すね毛が濃くて出すの恥ずかしいという人やちょっと寒いと感じる人はロングパンツか、ロングタイツ+ニーパンで良いと思います。 コンプレッションウェアは運動機能性を高めるのと、吸汗・速乾性の点で有利だということ。一応自転車旅行はスポーツなので、動きやすいのが良いと思うんですよ。でも一番大事なのは吸汗・速乾性なので、必ずしもコンプレッションである必要はない。 上は...

自転車旅行では苦しみを超えていくと成長する

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ウユニ塩湖は別世界。今旅No.1の景色だった よく考えたもののまとまらないので、しっかりまとめるよりも思ったことを書き連ねようと思います。これによっていくつかのヒントを、これから自転車旅行をする人に伝えられるかと勝手に思ってます。たぶんまとめるということは微細な事柄や感覚を省いてしまう恐れがあるから、ありのまま全てを伝えるにはまとめないほうが良いのかも知れない。 カナダのバンクーバーを出発した時は、もうすぐゴールする自分を全く想像できませんでした。ものの考え方とか見た目とか、今の自分と全く違うだろうと思っていました。例えばアロハシャツとサングラスで陽気に帰国するだろうなって思っていました。 確かに旅の前後で変わってはいます。でもアロハシャツ着てませんし、少し太った気がするし、ヒゲが濃くなりました。見た目の変化なんてこんなものです、たぶん。とりあえず旅の前後で見比べて確認してみましょうか。 旅前。草津温泉・白根山湯釜にて。きれいな顔してる。まったく汚れてない カナダ。旅初めて一週間経ってないとき。まだきれいな顔。緊張してる アメリカ・イエローストーン国立公園。旅慣れてきた。シャツをジーンズに入れるというアメカジスタイルに染まる グアテマラ・タカハウス。沈没中ですっかりだらける。旅感の一切が消え去る ペルー・チュリンにて。旅慣れた感が増す。服は1週間着ないと洗う気にならない ペルー・マチュピチュにて。トレッキングコースで満身創痍、でも遺跡観て感動。来てよかった感が半端なかった瞬間 ボリビア・宝石の道。12日間シャワーなし 南米縦断達成!今旅最高に汚れた顔してる。旅前とこの格差がすごい。浮浪者 オーストラリア。ものすごい消化試合感と闘いながら走った。少し身綺麗になってかつ、無駄が省かれ旅慣れた感が最大値になる 結構変わってましたね、見た目。自分では変わってないって思ってたんですけど、写真を見返すとずいぶん薄汚れてました。こういう変化を見れたということで、自分の写真撮っておいてよかったなって思います。 ペルー・クスコ。メルカドが食天国だった さて、ではものの考え方はどうなのか。実はブッディストというのは基本的に仏の洞察法に従って...

BROOKS(ブルックス)の革サドルを水洗いする方法

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自転車世界一周のあいだ、ろくな手入れもせずに使い続けたブルックスのサドル。汚れがガッツリついているでしょうからゴッソリ取り除くべく水洗いすることにしました。 …え、革を水洗い?できるの?できます。その方法を紹介します。 【革は水に弱い?】 ブルックスのサドルは革製。一般的に革製品は水に弱いと考えられており、普通は革製品対応の汚れ取りクリームを使って綺麗にする。 水に濡れると水シミ、色落ち、カビの原因になると言われており、これが「革製品=水に弱い」という根拠とされています。 でもよく考えてみてください。染革の作業って革を水でジャブジャブ洗ってるじゃないですか。染めた後にぬるま湯と洗浄液で何度も何度も洗うんです。 だから「革製品=水に弱い」というのは誤解です。 【各原因】 水シミは濡れた部分の染料や汚れが乾いたところに流れていくことで起こります。つまりムラができる。このムラがシミに見えるんです。だからムラが起こらないように全体を濡らして洗ってやればシミができません。 色落ちは革が天然繊維である都合上、繊維との結びつきの弱い染料については色落ちしてしまいます。普通はしっかりと処理されている革製品なら多少色落ちしても風合いは損なわれないので、これもやはり全体を濡らして色落ちムラができないようにしてやれば済むことです。 カビは水濡れ後の乾燥不十分が原因です。風通しの良い日陰で乾燥させてやれば済みます。 【モゥブレイのサドルソープを使う】 サドルの水洗いに使うのはモゥブレィのサドルソープという石鹸。これを買ったのは数年前。土屋鞄製造所の革製メッセンジャーバッグを自分で手入れするために使っていました。 この石鹸は泡立てて革製品に乗せて、優しく擦って汚れを落としたら、水で洗い流さずに拭き取り、日陰で乾燥させるのが、使用上の注意点。 この石鹸にすでに保湿柔軟成分が含まれているので、水で洗い流す用がないとのこと。 でも今回はよく洗うために2回洗いました。1回目は水で洗い流すことに。 【洗浄方法】 1.革サドルをぬるま湯に浸して水を全体にしみこませる。 2.サドルソープをスポンジか柔らかいブラシにとって泡立て、泡をサドル表面に乗せます。 洗いやすいようにネジはバラしてあ...