自転車を正しいポジションで乗る方法


これはそんなに難しい話ではない。ポイントはサドル高さ。これだけ決まればあと他も決まる。


【サドル高さ(床面からサドル上部までの長さ)】

ロードバイクだと、サイクリングシューズ着用でサドルにまたがり、ペダル下死点でかかとを乗せてひざが伸びる高さにするのが基本。

自転車旅行ではサドル高さは低めがいいとされる。私のセッティング方法は、

  • 素足でサドルにまたがり、ペダル下死点でかかとを乗せてひざが伸びる高さ 
  • 素足での股下長さ×1.16=サドル高さ(スニーカー基準) 

前者は素足でまたがるので靴底厚みがない分、ロードバイクセッティングよりサドル高さは低くなる。個人的にはロードバイクでも素足で算出したほうが良いような気がする。

後者の算出法は私の経験則。素足での股下長さからの算出値で、スニーカーを使って乗る場合を基準にしている。スニーカーの母指球付近の靴底厚みの基準でひざの曲がりぐあいがちょうどよく、ブーツだとか厚みのある場合には5~10mmプラスすることになる。

他人に勧めるなら、前者がいいですよと私は言う。私個人の経験則でいいなら、とりあえず後者も試してみるといい。なんにせよ、一般的なロードバイクのセッティングよりは低めがいいのは確か。ちゃんとした理由は分からないが、走りながら微調整してしっくりきた高さがそうだったのと、サドルが高いと腰とお尻が痛くなりやすかった気がする。

世界的にはどうだろうな?欧米では自転車旅行でのポジショニング論は特にないみたい。でも一応参考になりそうなサイトがあったので、参考文献としてリンク張っておきます。

Saddle Comfort for Cyclists

ちなみに、正しいポジションうんぬんは海外サイトを見たほうが良い。日本人のポジショニング論は結構アテにならない。


【ハンドル高さ】
これはサドル高さと同じにすることが推奨されている。その通りと思う。フレームによっては同じにできないこともある。私の自転車はそうだった。こういう場合にはステムをMTB向けのアップライトに交換する。とどのつまり、サドルとハンドルの落差は小さいほうが良いということ。


【姿勢】

http://www.cyclingabout.com

上記の参考文献でいうところのPosture 3~5で、4が一番自転車旅行向きと言えると思う。サドル高さとハンドル高さが決まれば、自然とこの姿勢になるだろう。自転車旅行では景色観たりで顔が正面を向く機会が多くて、前傾が強いと首の後ろが痛くなる。

私の場合はサドルへの乗車位置は5。サドルを前上がりにしたほうが登坂で一番フィットしていた。サドルを前上がりで限界まで前に出して、乗車位置は5で、姿勢は3。3の姿勢であったのはステムの変更がきかなかったから。だからベストなポジションで乗れてなかったかもしれない。


【ペダリング】
引き足を使う必要はない。踏むだけでいい。だからペダルはフラットでいい。ケイデンスを上げる必要はない。疲れるから。

平地では足の重み+ちょっと踏むくらいでゆっくりペダルを回す。スピードはいらない。だからフロントのアウターギアは不要。フロントミドルギアで低出力低回転(70~80rpmくらい?)がいい。

登板では中出力低回転で、グーッ、グーッとじっくりとていねいにペダルに力を加える。速度は傾斜にもよるが、6~10km/hでいい。立ち漕ぎはしない。疲れるから。立ち漕ぎするくらいなら、降りて押して上る。


【スタンスワイズ】
左右のクランクのペダル取り付け部の外側の間の距離をQファクターという。これを狭くすると空気抵抗軽減とかペダリング時のパワー伝達の改善につながると言われている。

そこで少しでもペダリングを効率化するためにQファクターが狭いと謳われるクランクセットを買ったり、それができないならペダルスピンドルの短いペダルに替えたりなどするわけだ。

ただQファクターの理論はイマイチはっきりしていないし、シマノはQファクターを気にした製品開発はしていないし、自転車競技のトッププロも特に気にかけてもいないし、Qファクターなんてものは気にする必要のない無駄なこと。忘れてしまっても全く問題ない。無駄。

ただし、スタンスワイズは気にしたほうが良い。スタンスワイズとは何かというと、ペダル踏み面の中心間距離。


http://rideissi.com/articles/stance-width-and-why-its-important

狭くすればいい、広げるのはよくないということではなく、人の体格に合わせてセッティングしましょうよ、ということ。具体的にどういうことかというと、ペダル踏み面中心の垂直上に膝位置を合わせるということ。

スタンスワイズが狭すぎる

スタンスワイズが広すぎる

ちょうどいいスタンスワイズ

4番みたいな具合になるように、ペダルスピンドルの長さをエクステンダーなどで調整する。短くしたいならペダル自体を変更する。

こうすると膝にやさしくコンフォートで、パワー伝達も効率的になる。

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