494~496日目【ボリビア】宝石の道 Day7~Day9 突破! San Pedro de Atacamaへ

2015年10月16日~18日
宝石の道終盤。チャリダーに会う。そして突破。

標高4900m

 宝石の道終盤戦。現在地はLaguna Coloradaから急傾斜登坂を越えた所。ついに標高が4800mを超え、深夜の冷え込みは殺人的でぐっすり熟睡できません。食べ物も残り少なくなってきました。ここからチリのSan Pedro de Atacamaまで130km程ですが、3日掛かるでしょう。

【16日: Dali砂漠で野宿】
自分で作った初防風石組み


 標高4800m。朝日の出る前の薄暗い中、ツアーのジープが10数台も私のテントの前の車道を走って行きました。サンライズツアーかな?と思っていたら、後で間欠泉だったのかと気付きました。



 Sol de Mañanaという間欠泉 (Geyser)で有名な場所が、野宿ポイントから7,8km先にあるのです。私がそこを訪れた時には後の祭り。観光客は誰もおらず、煙もうもうの硫黄地帯となっていたのでした。



別府温泉の地獄のひとつ、鬼石坊主地獄と同じ種類の沼

「Laguna Coloradaから昨日の体力でここまで来るのは難しいか。間欠泉は早朝に吹き出すようだから、Sol de Mañanaで野宿張らないと。しかし動画欲しかったなぁ…」

 などと考えつつ標高は遂に、宝石の道最高地点である4900mに達しました。



 ここが4900mの世界か…

「感慨深いよねぇ。自転車旅行で来るこの標高級っていったら他にはインドラダック?覚えてないけどそこの5000mだったか、そことここしかないものね。景色を焼き付けておこう。ラダック5000は老後に達成予定だなぁ」


 ここからLaguna Chalviriまでダウンヒル。しかも若干路面状態が良くなりました。そこそこのスピードで下って行けました。このLaguna Chalviriには温泉があるのです。私ももちろん入ろうと思っていましたが…

「ツアー客だらけで入る隙間も無いな。愛車と同じカンパネラブルーの湖観ながら、いい湯だなってやりたかったのに。でもまぁ10日風呂無しの砂埃チャリダーが入ったら、他のお客さんに迷惑か。日本式でない、入る前に体洗うシステムじゃないものね」

 この温泉のある場所にはレストランがあって、チャリダー泊まれるそうです。が、時刻はまだ昼、道も良くなってきたことだしもっと距離を延ばしたい。この先に風除けがあるか分かりませんが、もう少し先へ行ってみることにしました。

ダリ砂漠

 Dali砂漠のど真ん中を走って行きますが何せ砂漠なので風除けがありません。

「遠くのあの岩はどうかな、結構大きそうだけど。…駄目だ、小さい。岩陰に張れないとなると、自分で組み上げるしかないか」


 温泉から13km先に石ゴロゴロのエリアを見つけたので、まだ2時半ですが今日はここで終わり。風向きを確認し、周囲から石を運んできて積み上げていく。こうして防風の完成。あとはテントが飛ばされないようにインナーテント内に重たい荷物を放り込んでおいてからポールを張り、張り縄をする。

「強風で猛烈にバタバタ言うテントの中で昼寝できるようになった。ウユニ初日は怖かったけど、慣れるとこうなるのだな。今では瞑想もできる」

走行距離: 43km
積算走行距離: 18060km


【17日: Laguna Blancaのホテル泊】
 朝起きると曇っていて霧が出ていました。朝飯を手早く済まし、風の弱い内に撤収。

 今日は峠をひとつ越えたらLaguna Blancaまで下りという日程。ただし朝の時間帯はツアーのジープが数十台往来し、砂煙を上げて行きます。私はその砂煙のほとんど全てを浴びつつ下って行ったのです。

「イライラしてくるな。何台通過するのよ。あぁ〜また来たわ…」


Laguna Blanca。遠くにリカンカブール山を望み、その手前にはLaguna Verdeがある

 体中ほこりだらけの満身創痍でホテルに到着しました。忘れちゃいけないのが国立公園チケットの半券。これをホテル前の事務所に返却してスタンプ貰って終了。

右が宝石の道を突破したブラジル人、左がスペイン人だったかチリ人だったかのこれから宝石の道に挑む女好き

宝石の道を突破したスイス人チャリダー。彼はこの後国に帰るとのこと。仕事の休暇を利用してのチャリダーも良いもんだ

 ホテル前で欧米人チャリダー2人に遭遇。その後しばらくしてもうひとり、宝石の道を越えてきました。ここにチャリダー4人が揃ったわけです。

 チリ人だったかスペイン人だったかの女好きチャリダーはこれから宝石の道に入っていく人です。私含めて宝石の道を越えてきた3人は彼にアドバイスを施しました。ここで野宿できる、水を手に入れられる、ここの道はとても悪い、1日走れても30kmくらい、西風が強い、夜はめっちゃ冷える、ここのホテルのスタッフは超優しいなど、越えてきた者にだけ分かる情報を与えました。

 さて私は疲労困憊、名を忘れたホテルに泊まることにしました。1泊60ボリ。ホテルの内装は綺麗ですが辺境だけあって、ベッドとトイレ・洗面所の他は何も無い部屋です。コンセントもありません。水は蛇口から出ませんので、横のバケツに汲んである水を使います。キッチンは使えますので自炊可能。種類は少ないですがお菓子と炭酸飲料、水を売っています。

 手持ちの食料が無かったのでお菓子を買って夕飯としました。嬉しいのはふかふかベッドで眠れるということと、寒くないということです。

走行距離: 33km
積算走行距離: 18093km


【18日: 宝石の道終了、San Pedro de Atacamaホテル泊】
 ホテルで朝食を15ボリで食べられるそうでお願いしました。パンとジャム、マーガリン、お茶。お茶は飲み放題、パンのボリュームは結構あって、お腹いっぱい。

「アタカマにさっさと行くか。コーラ2リットルぐい呑みしたいし、熱々シャワーも浴びたい」

 ウユニの町を出てからここまで11日間シャワーを浴びていません。


 ホテルからボリビアのイミグレまで7kmくらいあって、地味にキツかったです。疲労困憊した体ですし。


ここから50m先に夢の舗装路が!

 チリのイミグレはサンペドロにあるので、ボリビア出国を済ませたら先へ進みました。そして苦労すること6km、遂に舗装路に辿り着きました。長かった!

ここから超ダウンヒル開始

リカンカブール山の立ち姿は宝石の道突破の象徴

 ちょっと登ったあとサンペドロ手前まで超ダウンヒル。標高を下げると疲労が幾らか消えました。酸素濃度って大事です。

 ボリビア編はここまで。

走行距離: 58km
積算走行距離: 18151km

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