385~387日目【ペルー】Cajamarca (カハマルカ)へ テントが強風に飛ばされてアッという間に遠方へ ずぶ濡れ回収

2015年6月29日~7月1日
ようやく温泉の地、カハマルカに到着。辛いハードワークも温泉があれば乗り切れる。ドマドーム紛失危機。

標高3800mでの野宿。深夜は寒い風が吹いた

【29日: Bambamarca (バンバマルカ)へ】

 連泊したChota (チョタ)からバンバマルカへは40kmくらいと見積もりました。標高は900m上げるだけ。普通なら楽なスケジュールのはずですが、ペルーの道路は期待できませんので、ゆっくり出発というわけにはいきません。8時半にホテルを出ました。

傾斜は緩いが未舗装。側道にはインディヘナの家々がある

 予想通り未舗装ですね。しかもこれはバンバマルカまで全線未舗装でした。若干の深砂で走り難く、小石を踏んではタイヤが空転することしばしば。未舗装路は傾斜が緩くても結構な体力を使うのです。

 バンバマルカは大きめの町でホテル多数。安宿の定番Hospedajeを訪ねるもスタッフ不在。安宿なんだからお客さん逃がしちゃ余裕無いでしょうに。他のホテルへ行ってみるも3階にあるようで断念。うむむ…

 町中をウロウロしてHostalにIN。1階から部屋のあるホテルでした。ここなら自転車置ける。スタッフのお姉さんがイライラしているのか分かりませんが強い口調で宿泊の手続きを進めてくる。何だろう?チャリダーに因縁でもあるのか、仕事が忙しいのか、そういう性格なのか。うむむ…

 ホテルから外に出ると道路脇で果物を売っていたので、ミカンを2kg購入。行動食を何にするのかというのはいつも悩んでいますが、現在のトレンドはミカン。バナナは傷みやすいし良い品質のものを売っていない。リンゴはメヒコ以降不味くなった。ゆで卵は高地ではうまく固まってくれない。パンはペルーでは美味しくない。ミカンは皮剥けばすぐ食えて、傷みにくく、ビタミン・食物繊維を摂れて、安定した美味しさ。特に南米では果汁が花の蜜の香りがしたりして良い風味。

3.5ソル。カハマルカ印の謎のパン

 パンは不味くなったので買うのをやめようとしていましたが、何やら紙袋入り、カハマルカ産というブランド臭むんむんの怪しい物を見つけたので、これなら美味いかもという期待をして購入。結果、当たりでした。

中身は小さなクッキー風のパンがたくさん入っていた

 味わいは塩・ほんのり砂糖・バターという素朴さながら、ぽんぽん口に放り込んでしまう魔性を持っています。良い物見つけました。

走行距離: 39km
積算走行距離: 14114km


【30日: 野宿】

 バンバマルカが標高2600m。今日は4000mの峠越えがあるので獲得標高は1400mくらい。キツイですね。

バンバマルカは坂の町。幹線復帰のためにあり得ない傾斜を登った

 朝早くホテルを出るも、幹線3Nは何処にあるのか。ペルーに入ってから幹線と普通の道の区別がつかないので困ります。GPSが無いと探しようがない。3Nらしい道を走るも狭い未舗装路で、本当にこの道で合っているのか怪しい。それでもしばらく進むと広めの舗装路になったので安心して先へ進みました。ふぅ…

毎度の土砂崩れ

この山の中腹より少し上の白い筋が道。標高300mほど上

 吠える犬どもをかわしながら進むと目の前に大きな山が出現し、よくよく見ると天辺近くに道が見えました。あそこまで上るんだろうなぁ。地図とにらめっこしてもどうもそうらしい。

ペルーはこれまで通ってきたどの国よりも空が青い

 この天辺まで行くための道は舗装2割・未舗装8割という酷さ。ここを越えてHualgayoc (ワルガヨク)に到達するまでは難関でした。

 しかし毎度毎度キツイだの未舗装だのガタガタだの、そういう記事ばかり書いているのがいい加減飽きてきました。もっと楽しいこと書きたいのですが今走っているルートには何も無い。山岳から去って、体調も良くなってから、ようやく色々見えてくるでしょう。

トレッキングの拠点になりそうな良い雰囲気の町、ワルガヨク

 そんなことを考えながらワルガヨクで昼飯を食べました。町入りせずに幹線走っていればレストラン3件が軒を連ねるところに出ます。町入りすると出る時に上らねばならないので大変ですからね。

 峠近くに来ると息がやたら切れるようになりました。3900mを越えましたのでね。私が通常の呼吸をもって自転車を走らせられるのは3500mまで。これを越えるとキツくなってきます。峠まであと少しだし、無理して走っても体力を浪費するだけですので、今日は野宿を予定しているだけに温存したい。自転車を押して登りました。

峠3955m。実際はもう少し上る

 峠を越えて下って行きます。Bike Trippersもこの辺りで野宿したそうですね。ただ朝起きると湿地帯になっていて撤収に苦労したようですが。ということで張り場を慎重に見極めました。

張り放題の草原…ではなく近くに湿地と川がある。夜歩きは気を付ける必要あり

車道からは注意して見ない限り見えない。雰囲気最高の野宿場だった

3500mを超えると圧巻の景色が広がる

 最高の場所を見つけ出し自炊して本日終了。風が強いもののペグダウンできないため張り縄で対応しました。最近は野宿の頻度が増えています。通る町にホテルが無いとか、野宿しやすいスポットが多いことが原因でしょう。ボリビア以降さらに増えるだろうと思います。

ドラゴンフライの脚には大きめの鍋しか乗らない。小さい鍋やナポレターナを乗せるには五徳が必要

走行距離: 37km
積算走行距離: 14151km


【1日: カハマルカへ】
Porcón Alto付近で少しルートが違って表示されています

 夜露に濡れたテントも、風と日差しの効果でサッと乾き、さて出発するかと撤収作業中、アッ!油断していました。突風に吹かれて我がテントがウサイン・ボルトより速く飛んで行きました。

「うおっ、速えぇ!ヤバイヤバイ!ヤバイヤバイ!!」

 慌てて追いかける。川にどんぶらこと浮いているテントを発見して近づくと、川近くは湿地になっていて膝下までドボン。もう行くしかない。腰の辺りまで川に入ってテント回収。ふぅ…

 ずぶ濡れになったブーツは歩くたびにブシュ、ブシュと水を吹く。ジーパンも濡れてしまって、ジーパンって濡れると乾きにくいから困る。

「あーぁ、ずぶ濡れ、朝から最悪だよ。まぁ晴れてるし風もあって空気も乾燥してるし、走っているうちに乾くだろ」

陽射しも強くて路面が白く眩しい

牛は何処にでもいる

 波乱の出発を乗り越えてカハマルカへ向かいました。強風吹きまくりでスイスイとはいきません。この風の強さは台風並みだったと思います。自転車で走っていられない所では押して歩き、時折歩くことすら困難になりました。

 標高の高い所では風を遮る、防風林の役割をする樹木が無くなるので、吹き放題吹くんですね。この日は北東の風が吹いていて、私は南へ向かっていますから、左折時は気を付けないといけない。また東進する道は地獄でしたね。

カハマルカ・セントロ

 カハマルカまで標高を下げていくと風は弱くなりました。市街地INすると先ずいつも通りセントロを目指し、ホテルを探しました。セントロ近くにトイレ・シャワー共同でWiFi付き1泊20ソルというHostalを発見して即決。今日を終えたのでした。

走行距離: 77km
積算走行距離: 14228km

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