380~384日目【ペルー】チョタへ 胃腸の不調と慢性疲労感に苦しむ

2015年6月24日~28日
身体が不調だと見える景色は単調で無感動。なんか色々疲れてきた。でもペルーはヨーグルトが美味いのが幸せ。

ハエン。車道の9割をバイクタクシーが占めるという異常な町

【24日: ハエン、延泊】
 朝起きると胃腸に違和感、透明な下痢便。こりゃ今日の出発無理だろ、ということで延泊決定。水と飲むヨーグルトを買ってきて飲む他は絶食。何もやる気がせず、ネットサーフィンをして終わった一日。

 これから海外自転車旅行をする方には正露丸あるいは大正漢方胃腸薬を持っていくことをオススメします。さすがに胃薬はカスタムで引っかからないと思います。漢方系の薬はアジア人に適していますし、西欧の薬は強すぎることがしばしばありますから。

 民間療法としてはパパイヤと大量の水のみの摂取で数日過ごすのが効果的です。パパイヤは果物界No.1の解毒作用、大量の水は下痢で失われた水分の補給のためです。

 勉強する気にならないのも胃腸の不調が原因。自転車旅行者なんていうニートは旅行中に勉強しないと不安なのです。グローバルの時代に、世界を自分の思う方法とペースで体験してきたなんて帰国後の職探しに大してプラスになりません。雇用者側からすれば海外自転車旅行経験者を見て心身の頑強さと経験値は分かったけど、結局その経験がどういうところに活かせて何ができるのか、これが重視されると思います。

 就職に限らず人生の難関を打開するには勉強が全てだと、昔勉強しろ勉強しろと大人から口酸っぱくして言われていたことを実感しますね。スペイン語と英語、帰国時にはこれがある程度できているようにするのです。外国人旅行者の案内、本やアプリ・ゲームの海外向け翻訳、語学教師、複数言語ができるようになると選択の幅が広がります。まぁ仕事を選ぶ余裕は私には無いのですが。


【25日: 野宿】

 もうこれ以上ハエンに居ても仕方ないので出発しました。胃腸は何とも言えない微妙な感じ。身体が不調だと見える景色も単調で、写真を撮る気になりません。

ポジョフリトー (揚げ鶏肉)を頼んだはずなのにカルネアサダ (牛焼肉)が出てきた。面白いので文句言わずに食べました

獰猛系のネコ科が出るみたい。野宿が怖い

 せっせとペダリングするも力が出ません。カロリーだけは摂っておこうと、みかんを食べて昼食まで繋ぎつつ、レストランを探しました。1食食べて出かけようとすると、レストランのオーナーが話しかけてきました。

「チャリダー3人組が前に来たぞ。アミーゴか?オンブレ2人にムヘール1人だ」

 あぁ、その3人組はBike Trippersですね。正しくアミーゴです。彼らは私より5日ぐらい先行している模様。欧米人チャリダーはペースが速い。追い付けるか微妙ですね。

あ~ぁ、未舗装になっちまった。自転車への負担大きくなるなぁ

車が通るたびに砂埃舞う憂鬱な道

 San Fuan de Chipleという町からCutervo方面へ。そして恐れていた未舗装と道路工事区間に突入。いつまで続くねん!もうアカン…野宿場所探して今日は終わりだ。疲れた。

 見つけた野宿場所は車道から3mしか離れていない丸見えの所。手近な所に張れそうな場所はここしか無かったのです。一応土地の所有者に張っていいか聞いたら、ええよ!との軽〜い返答。自身の経験上、田舎道は安全と思う。少し傾斜のある所だったため、寝心地が悪い。

 夕飯は「ごっちゃごちゃリゾット」。タマネギとトマトをマヨネーズで炒めて塩を軽くふり、サーディンを投入、醤油とコンソメ、メデジン産の酒・ロンを振りかけ、米と水を加えてグツグツ煮る。米が柔らかくリゾット風になったら完成。

バニラ味のチンチン、またはチンチンのバニラ味

日本人には下品なネーミングでも、中身は普通の美味しいクッキー

 興味本位で買ったクッキーを見て「電撃ドクターモアイくん」という漫画で、おしっこ味のビールか、ビール味のおしっこかを選択する場面があったことを思い出しました。


 深夜に寝ていると犬が私のテントのすぐそばで吠えまくりました。見慣れないテントを怪しんだようです。この犬は近所の家の飼い犬です。夜間パトロールご苦労さまです。昼も夜も起きていて、彼らはいつ寝ているのだろうか。

 ちなみに吠え立てながら自転車の横を追いかけてくる犬には蹴りをお見舞いしましょう。当てる必要はなくて、蹴りを顔近くにシュッとやるとビビって追いかけて来なくなります。

走行距離: 70km
積算走行距離: 13963km


【26日: Cutervo (クテルボ)へ】

 朝起きると雨。昨晩の内に用意しておいた朝飯用のごっちゃごちゃリゾットを火にかけて胃に収める。火にかけて完成させるだけの状態にしておくと簡単便利なのです。車道は泥道でガタガタしております。もう考えても仕方ない。雨も止んだし走り進むだけです。

霧雨の未舗装上り

 野宿場所が標高1100mくらい、そこから1600mまで上ってもうかなりの疲労。

何か知らないがすぐ先の町まで連れて行ってくれることに

「乗ってけ!」

 オッサンに話しかけられて色々話していたら、ここから少し上にある町まで車で連れて行ってくれることに。話の流れ上そうなってしまいましたが、天の助けと思いました。これにより距離は数キロですが休むことができました。今思えばこの出来事はキーポイントでしたね。

 2800mが最高標高地点。未舗装のガタガタ上り道を死に物狂いで越えてあとは町まで下るだけ、という時に工事で足止め。強風吹いて手がかじかむくらい寒いし、小石混じった砂埃立って痛いし息できないし早く通過させて欲しい。30分待ってようやく通過。時刻は17時半。暗くなり始めで街に着いて宿を探しました。

グアテマラで手に入れたロウソク。出してみたら曲がってしまっていた

 ところが街中停電中のようで部屋の電気が点かないのでロウソクで対応。レストランもロウソクで良い雰囲気。ただ宿のシャワーは停電のため水しか出ないそうなので、顔だけ洗おうと思ったら断水も起きていました。電気無い水無い、にも関わらず宿泊料金は通常通り。なんか悶々としますね。チャリダーにとって、走行後の温かいシャワーはご褒美だというのに。

走行距離: 45km
積算走行距離: 14008km


【27日、28日: Chota (チョタ)へ、休養】

 町を出る時にパナデリアでパンとヨーグルトを買いました。これまでの国ではパンは1個いくらという設定だったので5個下さいなどと言えたのですが、ペルーでは何ソル分買うかという設定になりました。Deme 5 de este. (これ5個下さい)と言ったつもりが「5」を5ソル分と解釈されるのです。焦りましたね。なにせ5ソル分のパンは大量です。パニアバッグ小を満杯にする量ですから。1ソル分ということで解決しました。

参考までに。これはカハマルカ産のヨーグルト。カスピ海ヨーグルトの上をいくドロふわ感。CHUGURのヨーグルトは私史上最高。カハマルカのセントロ近くに店舗あります

 ヨーグルトは胃腸のために買いました。普段はコーラを持ち運びますが胃に悪いのでやめました。あまり期待せずに、普通の飲むヨーグルトだろうと思って買ったらとんでもない。めっちゃ美味い。何これっていう美味しさです。雪印やブルガリアはもっと頑張るべきですよ!ちなみにこのヨーグルトはパン屋あるいはチーズ屋で売られている独自生産もので、お店それぞれの美味しさがあるようです。

 クテルボからチョタへは先ず標高を900m落とした後、30数kmかけて600m上げるイージーなルート。と思いきや、初めの下り道がガタガタ未舗装でとんでもなく疲れるという、最早お馴染みの前半。絶対に楽をさせないというね。アンデスルートはダーク系です。

 下り切った所にあるCochabamba (コチャバンバ)に着いた時にはもうヘトヘト。チョタに辿り着ける自信がない。それでもここから先は舗装路。少し希望が出てきました。

舗装路始め

舗装路終わり

 舗装路は途切れ途切れで、InicioとFinの看板が頻発しました。

土砂崩れはいつものこと



チョタの街並み。大きいです

 チョタは坂の上にある街でした。無心で自転車を押して休みながら進み、どうにかホテルへIN。ホテル探しに苦労しました。ホテルは至る所にありますが、スタッフ不在、満室、高額と条件が良くなかったのです。

 またこういう街中のホテルは大抵、1階は店舗、2階がホテルという構造なので、自転車と荷物を担ぎ上げなきゃならないし、場合によっては自転車を置くスペースが無いことを理由に宿泊を断られることもあります。ガレージ付きのHospedaje (オスペダへ)があればベストです。

 ちなみに南米のホテルには暗黙の階級があります。Hotel > Hostal > Hospedajeという具合に価格とサービスが上がります。また、ペルーではホテルの看板に☆印が付いている所がありますが、3つ星が上級、2つ星が中級、無星 (1つ星)が普通となっています。さらにHospedajeであってもセントロ付近であるとか、観光地ともなると価格はHostal、場合によってはHotel並の価格になります。

 疲れたので翌日1日休養日を作りました。

走行距離: 67km
積算走行距離: 14075km

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