644~645日目【オーストラリア】Winton (ウィントン)へ 未だかつてない絶不調 心身消耗の180km

2016年3月13日~14日
死に物狂いでウィントンへ。


 ロングリーチで出発準備。もう1泊したい気もするけれど、前へ進みたい気持ちがある以上は出発する。この選択は正しかった、と思う。

【13日: 野宿】

 今日の目的地はストリートビューで確認した、ロングリーチから90kmちょっと先の林。そこで野宿を予定。ウィントンまでの180kmの間中間地点にレストエリアも何も無いので、オーストラリアにきて初の野宿決行。

 公園やレストエリアでテント張ったのも野宿にカウントすれば初ではないけれど、私的には公園ではキャンプとかテント泊と表現しています。何もないところにテント張るのが野宿です。

 不調を感じ始めたのがロングリーチから60km走った先のレストエリアで。疲労感はそりゃ自転車旅行やってればあるけれど、連泊完全回復後の体にしては余裕の無い感じだな…

 エネルギー不足かな?食べ物を摂って少しのんびりするものの、その後に出発の意欲が湧かない。もう少し休もうということで、ビニール袋にハエどもを捕まえてハエ潰しをする。

 潰すも潰すもどこからか次々とやってきて増える一方なので、こりゃヤバイと出発して、目的地到着。

 テント張って寝転ぶともう何もやる気しない。食欲も無い。頭痛がする。暑さで体が火照っている。

 この不調は何故なのか考えると、摂取エネルギーの不足、酷暑による夏バテ・熱中症、水中毒が考えられるけれど、う~ん…全てあり得る。

 今回水分は味付けしてない普通の水を飲んでいました。胃に貯まるような感じで、吸収が遅いとは思っていました。ということは水不足?いや、遅いなりにも吸収はされてるから汗がしっかり出て走りきれたのであって、むしろ塩分不足じゃないか?加えて頭痛がするということは軽度の水中毒かも…

 ということでORSを作って飲み、あとはひたすら寝転ぶ。次第に頭痛が消えていき、どうにか眠る。

走行距離: 92km
積算走行距離: 25949km


【14日: ウィントンへ】

 朝起きると体力は悪くなさそうな気がした。こりゃイケるかな?と思いながら朝飯食べて撤収し出発する。が、力が出ない。イケてなかった。

ハエが顔に止まるのを阻止したい一心のバラクラバ。怪しすぎる

 こりゃヤバイな。いつ振りが分からないけれどかなりの危機感。アメリカでのパイウート貯水池以来か。昨晩晩飯食べなかったのが響いてる。エネルギー不足過ぎる。ウィントンまで90kmあるというのに…

 ついでに胃腸も何かおかしい。食べても消化が遅い感じ。胃に貯まった状態が長い気がする。

 ヘロヘロの状態。唯一の希望は追い風であるということ。10km毎にウィントンとの差を詰めていく。自身を叱咤激励する。イケるって、お前なら走りきれる、頑張れ!そしてどうにか残り20kmを切る。暑い、倒れそうだ…

 こういう時に最もやってはいけないのは座るということ。一度座ったらもう立ち上がれない。座ったら今度は寝転びたくなる。寝転んだらもうお終い。だから休憩は立ってする。どんなに辛くても、座って前に進めなくなるよりマシ。

これ飲んでる間、天国だった

 死に物狂いでウィントンに到着し、ガス屋のストアで冷たいコーラ1.25リットルを2本買い、ベンチに座って飲み干す。このリフレッシュ感、天国だ。放心でしばらくジッとする。


オーストラリアでは普通の光景

 コーラのおかげでいくらか回復。消耗激しいのでモーテル3泊してしまおう。ホテル好きにはアメリカ以来のラブホじゃないモーテルだから気になるし。オーストラリアのモーテルはどんな感じだろうか。

 そこでチェックイン前にスーパーへ行くと、店員さんに「あの外の自転車お前のか?家来いよ。5時に仕事終わるから待ってて」と言われる。ありがたい。ホームステイは現地人の生活スタイルを知る良い経験になるのです。断る理由が無い。

 写真撮ってないですけど、若い夫婦で同じスーパーで働いています。夫は昔カウボーイやってたものの仕事がキツくて、スーパーに転職。給料は減るけれど、生活は充実しているようです。まぁカウボーイはスキルですからね。お金に困窮するようならまたカウボーイ始めたらいいんです。スキルって食いっぱぐれないために必須ですね。

 晩飯時には私の旅路だとか、帰国後の仕事だとか、この先ダーウィンまでの道のりだとか話しました。

 プール付きの広い家で2人で住んでいてちょっとした寂しさが漂う。そこに私が加わったことで寂しさが紛れてくれたなら幸い。

 さてこの2日間はキツかった。乗り越えられたからこうしてブログネタになったわけです。最悪ヒッチハイクを考えていましたが、それもそれで話のネタになる。自転車旅行者の最大の武器は体験に基づくトークだと思います。人に話して、楽しんでもらう。どんなにキツイことも乗り越えれば過去のこと。人を楽しませる話のネタになるならキツイことも無駄ではないなと思います。でも2度とゴメンですけどね。笑

走行距離: 90km
積算走行距離: 26039km

コメント

人気の投稿