579~580日目【アルゼンチン】El Calafate (エルカラファテ)へ パタゴニアの風と戦う2日間

2016年1月8日~9日
台風並みの向かい風だった。これがパタゴニアですか。

名山フィッツロイと共に

　エルチャルテンからエルカラファテまでは226km。大きな登坂も無いし、日は長くて走行時間もあるし、2日で走破したい。あとはパタゴニアの風次第。

【8日: 野宿】

　120km先に通称「ピンクハウス」と呼ばれる廃屋があり、チャリダーたちの間で風除けの野宿場所として有名。ここを目指そうと思う。

パンパ (大草原)。パタゴニアはアンデスを挟んで東西の植生に大きな変化がある

　アルゼンチン南部パタゴニアは通常北西の風が吹くらしい。でも今日は南東な気がする。エルチャルテンからはスーパー追い風が吹くはずなのに向かい風です。そんなに強くないけれど、面倒。

　苦しい中で走り進めると、私より2時間先に出発したチャリダー親子 (父と娘)を追い越しました。その際娘さんから「Wow!!! Strong」と言われる。はい、頂きました。「ストロング」の称号。

　私が今旅で頂いた称号は、ラパスのEnsalada de Frutas屋のおばちゃんに貰った「El grande (デカイ男)」も加えてこれで6つ目 (たぶん)。

• ブレイブマン
• ベーコン (こんがり焼けた肌)
• 木 (ゆっくりどっしりした歩き姿)
• おしゃれチャリダー
• ストロング
• グランデ

　日焼けしたおしゃれなデカイ男。タフで勇ましく、歩く姿は木の様に一歩一歩どっしりしている。他人からは私はこう見えるようです。

カッコ良すぎる

　全盛期のシュワちゃんみたいな体つきなら自分でも納得できる称号ではありますが、チャリダーの体は太ももとお尻の他は情けないもんです。

ピンクハウス

　さて向かい風といってもまだそんなに強くない。グイグイ走り進めてピンクハウス到着。でも周りには柵があるし、中に入れないことはないものの遠回りするため、行くも出るも面倒。

　ピンクハウスを諦めて、ワイルドキャンピングの可能性を探そう。さらに走り進めて適当なところでテント張る。

　サイクルコンピューターが故障して以来買ってないので、車道の距離表示を参考にしているのですが、それが今回は無い。ピンクハウスまで120kmということは分かっているので、グーグルマップによる目分量ではそこから5kmくらい走ったみたいだから、125km走ったということにしておく。

　多少違っていても2万km以上走っているし小さな誤差。それに世界一周で重要なのはどういうルートを走ったかであって、距離ではない。それはJACC (日本アドベンチャーサイクリストクラブ)の世界一周の定義を見れば明らか。走行距離というのは私にとっては日々の走行スケジュールを立てるために、読者にとってはこれから走る上でどのくらいの距離になるのかという参考になるに過ぎない。だからサイクルコンピューターって自転車旅行に不可欠な物ではない。3000円出して買うくらいならタイヤ・ホイールにつぎ込んだほうがいい。

走行距離: 125km
積算走行距離: 22148km

【9日: El Calafate (エルカラファテ)　ホテル泊】

　出発時はあまり風がなかったものの、だんだんと吹いてきました。今日は北西です。ほぼ追い風です。

湖って高台から撮らないと上手く写らない

　シャーッと進んでエルカラファテ方面の分岐到着。エルカラファテは西にあります。向かい風です。しかもクレイジーなくらい強くなってます。

「分岐から32km先。たどり着けないかも。野宿？でも水無いし、カラファテまで何としても行かなきゃ」

　平地で時速8kmくらいと思います。ノロノロ進みます。登坂では歩きます。果てしなさすぎる。

よっしゃー、着いたぁ〜 (；´Д｀)

　32km走るのに5時間掛かりました。路側帯の無い車道では横風対応が一番難しい。ふらつくから危ないし。

　藤旅館という日本人・韓国人宿へ行くも空き無し。しかも宿泊者はほとんど韓国人。うまく泊まれていたら、韓国の家庭料理を頂けたかも知れなかった。残念。

　他のホテルを探してインフォメーションを訪ね、安め~標準の価格のおすすめ宿を教えてもらいました。

　Hospedaje del norteという宿にしました。連泊するので個室は絶対。朝食も欲しい。という条件で選んだらエルカラファテで標準の1泊350ペソに泊まることになりました。ここ最近野宿ばかりでホテル代に余裕もあるし、たまにはいいでしょう。

　エルカラファテではペリトモレノ氷河を観に行きたいので、ツアーを幾つかチェックしてみようと思います。

走行距離: 101km
積算走行距離: 22249km