573~575日目【チリ】Villa O'Higgins (オイヒンス)へ アウストラル街道の終わり 最後にして最大の難関

2016 年1月2日~4日
Very difficultな峠越え5つ。アウストラル街道最大の難関を越え、遂に街道終了。


 コクランからオイヒンスへは226kmあって、中間地点でフェリーに乗ります。峠越えは前半125kmで1つ、後半101kmで4つあり、いずれも難易度は高い。アウストラル街道最大の難関と言えるでしょう。

 獲得標高は4600mで、全行程未舗装、間に町はありません。ただし比較的良い状態の未舗装が続くようです。

 私の持っている資料では、前半の峠越えはトルテル方面の分岐から始まり「Very steep with a lot of up&down and crazy downhill(多数の急傾斜アップダウンとクレイジーな下り坂)」と書いてあります。

 後半の峠越えは船着場から20km先に始まり、そこから30kmの間に高難易度の峠が4つあると。「Very difficult with 4 passes in 30km!!!」

 したがって、普通に考えれば4日はかけたい行程。欧米人サイクリストも4日かけます。4日かければ比較的余裕。

 ただ私の場合、高橋せんまるさんのガッツに触発されたので、せめて3日で行けるかトライしてみようと思います。

 ちなみに、日本人チャリダーの間だけで、後半の峠越え数は3つとの理解が広まっているようで謎です。4つありますからね。


【2日: 野宿】

 今日は行けるところまで行って野宿という計画。フェリー乗り場まで125kmあるので半分の60kmはノルマとして、以降は野宿場所を探しつつどれだけ距離を伸ばせるかといったところ。

 コクラン以降終点のオイヒンスまで町はないので、買い出しをしてから出発しました。買ったのはパン大量とアボカド3個、クッキー1袋、フルーツジュース。あとは手持ちで十分。





 走り進めて17時、最高のロケーションを発見したので終了。走行距離は70km。悪くない。

 あと55kmでPuerto Yunguay (ユンガイ)というフェリー乗り場に着ける。資料によるとフェリー出港時間が16時にあるようなのでそれに乗れるように、明日は走っていく。

走行距離: 70km
積算走行距離: 21829km


【3日: 野宿】

 前述した前半の峠越えにてかなりの時間と体力を失う。フェリーの時間に間に合うか心配でしたが、14時半にユンガイに到着できました。




 自転車のメンテナンスをしつつ16時。まだ乗り込まない。結局出港は18時。と言うか、10, 12, 18時が出港時間だった模様。資料には16時出港があると書いてあったのですが。料金は無料です。

Puerto Yunguayを離れる

対岸へ

 このフェリーに乗ったチャリダーは私含めて8人。彼らは走行時の服装から普段着に着替えていたので、フェリー到着場所にある小屋で終えるのでしょう。


 私はもう少し先へ行きたい。船着場から8km先にバス停のシェルターがあるようなのでそこまで走りました。



走行距離: 63km
積算走行距離: 21892km


【4日: オイヒンス キャンプ場泊】

 雨天でした。峠を1つ2つ3つと越えて全身ずぶ濡れ。汗で濡れ、雨で濡れる。立ち止まると寒いので走り続けるしかありません。前情報どおり高難易度です。

 4つ目の最後の峠越えで雨脚が強くなりハードな上に超ハードが追加されました。でもまぁ慣れっこですよ。






 4つ全ての峠を越えた時点で14時半。オイヒンスまであと55kmもあります。嵐から一転快晴になって服が乾く。数々の野宿スポットからの誘惑を横目に走り続け、オイヒンス到着が19時。終わりました、アウストラル街道。

 早速アルゼンチン方面へ行くフェリーチケットを買うべく売り場へ行きました。すると「予約完了しました。明日の午後5時に支払いに来てください」

 今日4日ですので、明日5日の便はなく6日出港ということです。オイヒンスのサイトを見て事前に知っていたので驚きは無し。

 ちなみに今私の手持ちのチリペソは28000ペソで、フェリー代44000ペソに足りません。

 しかし安心なさい。ドルやユーロ、アルゼンチンペソでも、クレジットカードでも支払い可能なのです。だからフェリーに乗るまでの間にチリペソを使い果たしていても、他通貨で隠し現金、クレジットカードを持っていればいいのです。オイヒンスでは商店でも他通貨払いが可能みたいです。まぁこういう町ですから、頼めば両替してくれる人も見つかるでしょうし。特に仲間意識の強いチャリダー同士なら。

 むしろ心配すべきは、アルゼンチン入国へのトレッキング突破後にまたフェリーに乗るのですが、そのフェリー代を現金で、おそらくアルゼンチンペソ払いと思いますが、その分を持っていないということでしょう。一応トレッキングコースがあるみたいですが、トレッキング後にまたトレッキングって絶対やりたくない。


 ともかくはアウストラル街道が終わったのです。正直印象が薄い。景色は綺麗っちゃ綺麗ですけど、もっと綺麗なところはあるし、どうなんでしょうね。今は取り敢えず走り切ったというだけのこと。

 時間が経って写真を見返した時「凄いところ走ってたな」と思えたなら、その道は走ってよかった道なのでしょう。今はウユニや宝石の道がこれに当たります。アウストラル街道はまだ何とも言えませんので、評価は保留しておきます。

走行距離: 93km
積算走行距離: 21985km

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