569~572日目【チリ】Cochrane (コクラン)にて 年末年始の過ごし方

2015年12月30日~2016 年1月1日
栗きんとん、天ぷらそば、かまぼことわさび漬け…年末年始だけ日本に帰りたい。


 今年の年末年始はチリの南部、アウストラル街道にある町、Cochrane (コクラン、コクラネ)にて迎えることとなりました。

 海外にいると日本の凄さが分かります。例えば教育水準、食、モラル。これらのレベルの高さが分かります。はっきり言って圧倒的です。

 一方で悪いところも分かります。例えば融通が利かない、親切ではない、すぐイライラする。

 融通が利かないというのはマニュアル接客だから。上司からこうしろと言われればその通りにこなすが、それ以上ができない。何故そうしなければならないのかという基本的な原則を考えれば、あくまで上司の指示は一例であって、原則さえ守ればどうあってもいいと分かるはず。いわゆる指示されたことしかできない人。マニュアルを超えて柔軟な対応のできる人が、実は日本には少ない。海外の人はこうしろと言われれば、何故なのかと聞き返す。原則を知ろうとする。

 親切ではないとは、例えばアルゼンチン人は厳しい道を行く旅人を見つけると水やお菓子を渡す。これは中南米全体にも言える。見ず知らずの他人に自分の物を惜しみなく与えようとする傾向がある。カトリックなんかは特にそういう傾向がある。日本人は見かけても大変だなと思うだけ。何か与えようと思う気概を持った人というのは、田舎の方に多いかも知れない。都会にはとても少ない。

 すぐイライラするというのは、中南米の人を見ていると、この人達は怒るなんてことがあるのだろうか?と疑問を感じるほどおおらかな振る舞いをする。そして常に面白いことを探していて、チャリダーなんて恰好の標的。クラクション鳴らすわ、親指立ててGoodしてくるわ、すぐ声かけてくるわ、たぶんこの人達は滅多に怒らない。日本人は他人に厳しく自己に甘い、面倒な性格。中南米人は自己に甘く他人にも甘い、おおらか (過ぎる)な性格。

 でもだからって日本人は中南米人の様になる必要はありません。双方とも今のままでいい。

 日本は世界で唯一皇帝 (Emperor)のいる国です。神武天皇から2600年続く皇帝 (天皇)がいる国であり、先進テクノロジーの国であり、オタクと変態の国でもあります。こういう国は他に無いので、日本は稀有であり、面白いのです。日本人の90%は変態という欧米人達の認識は本当だろうと思います。このことは海外から日本を見るとよく分かります。


 さて、チャリダーという生き物は休みの日は何もせずベッドでゴロゴロするんです。大抵2度寝します。

 ブログ書いたり、今後の走行スケジュール立てたり、Youtubeで動画を見たり、意味なく適当な言葉を検索したり、他のチャリダーのブログ読んだり。


 ようやく外に出るのは昼の12時以降。セントロ周辺をうろついてブログ用の写真を撮って、ホテルへの帰り道にスーパーで買い物をして終わり。

 食べるものもだいたい決まってて、パン・オートミール・コーラ・クッキー・果物・パスタ・米。キッチンを使えるなら肉を食べる。野菜はパスタソースに使ったりして一応は健康に気を使っている。


 私の休日なんてこんなものです。トレッキングツアーは疲れるし参加したくない。博物館・美術館があれば観に行きます。が、年末年始は開いてない。

 海外の年末年始はつまらんものです。仕事が休みになって、年越しで花火上げるくらい。ゆく年くる年とか紅白歌合戦とか、初詣、箱根駅伝、年越しそば、年明けうどん、おせち料理とか、海外は特別感に欠ける。

 ちなみにコクランは年越しの時はシーンと静まり返ってました。何かあるかもと期待して待っていましたが何も起こらず。眠いので床に就きました。

 ニューヨークにしたって年越しカウントダウンで盛大に花火上げて発狂する、結局それだけ。正月という文化が無いっていうのは日本人にはつまらんのです。


 テレビで年越しカウントダウンを観て「よっしゃ、近くの神社 (お寺)に行ってくるか」と、深夜の肌寒い中てくてく歩いていって、新年の祈念をしたあと、甘酒のサービスを1杯頂き、焚き火の火にあたる。う~寒いなぁと歩いて行くあの間が、年越しと新年の雰囲気を一番感じる時間なんですよね。

 海外で迎えた2度目の年末年始でしたが、パンばかりムシャムシャ食べてつまらないうえにあっという間に終わったのでした。

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