552~553日目【チリ】La junta (ラフンタ)へ アウストラル街道始まる

2015年12月13日~14日
治安の良いアウストラル街道。でも一応様子見の走行。鹿のたとえ。


 プエルトモントから夜行フェリーでチャイテンに到着、午前8時。チャイテンに用は無いので滞在せずに先へ進みました。

 アウストラル街道の町やワイルドキャンピング等のデータは以下のワードファイルが役立ちます。クリックするとダウンロード開始します。

Carretera Austral Cycling Guide

【13日: Santa Lucia (サンタルシア)へ】

天候回復。コジャイケまで400km

道沿いにトイレがあったので使っていく

 サンタ〜ルチーィア〜♪と鼻歌交じりに走りました。イタリアの歌です、たしか。イタリア語ではCiはチと発音します。



 走り始めなのでテンション高めですが、雲行きは悪い。ポツポツ降ってくるんですよね。それに陽がないと寒い。そのうちに回復してくれたのは幸い。

 アウストラル街道では滝や川の水をそのまま飲めます。3リットルペットボトルに詰めました。不純物のない綺麗な水です。口に含んだ感じ味も悪くない。


 Puerto Cardenasから未舗装路が開始。



綺麗だなぁ ( ´∀`)


 せっせと走って行く。吠える犬がかなり接近してきたのでアゴのあたりに蹴りを見舞いました。この行為、ブッディストとしてどうなのだろうか?良し悪しの判断へのヒントとして次のような話があります。

 1頭の鹿が人里に下りてきて草を食んでいた。それを見つけたある男は棒を手に、鹿を思い切り引っ叩いて野に追い返した。それを見ていた別の男が、鹿を叩いた男に言った。

「随分酷く叩いて、鹿は怪我をして逃げていった。あなたに慈悲はない」

 鹿を叩いた男は言った。

「鹿があのまま人里に居れば、猟師に狩られていただろう。口で言っても通じないのだから、叩いた」

 吠え立ててくる犬というのは自動車に轢かれやすい。車道で無惨にグチャグチャになってハエにたかられている動物の死体。私が見てきた中でダントツに多いのが犬です。吠え立てるのは別にいい。住処を守ろうという本能だから。でも接近しすぎるのは良くない。だからちょっとしたトラウマを与えておく。あとは肯定するも非難するも、私はどちらの見解も尊重します。

 ブッディストは肯定されて思い上がることなく、非難されて動じない。それはただ尊重するが故なり。どんな物事も視点や立場によって色んな見解というものが可能で、そのいずれも正しい。然るに、肯定も非難も意味を成しません。

 例えば四角形は真正面から見れば四角形ですが、90度回転させればひし形になり、斜めから見れば奥行きと相まって台形に見えます。

 ある人はその図形を四角形であると言い、別の人はひし形と言い、更に別は台形であると言う。各々の人々は同じものを見ているにもかかわらず、この様に見解が異なる。異なるものの、全ての見解は正しい。それぞれの視点からは確かにそう見えているのだからいずれも真実である。ゆえに争う用がない。その図形は四角形であり、ひし形であり、台形であるから。

 肯定も非難もどちらも正しいのだから、もし肯定の意見に賛成したら非難の意見のためにならず、その反対もまた同じ。故に尊重するんです。尊重するという他に道は無い。

 中道とは八正道、バランスの道。あらゆる視点から見て異なることのない、バランスの取られた唯一の見解 (道)。ゴータマ・ブッダは見解の異なるものの中にあって、唯一を悟ったから偉大なんです。

 サンタルシアまでの行程で辛いのは、直前にある峠越えでしょう。625mの峠で、未舗装、傾斜極悪です。と言っても、標高はたかが知れているのでゆっくりと進んだらいいのです。キツイ傾斜は走るも歩くも掛かる時間に大差ないので、押して歩く。


やっぱりベアはいいな。癒される (*´ω`*)

 サンタルシアでは1泊10000ペソの宿。キッチン付きです。薪ストーブの上が鉄板みたいになっていて、そこに鍋を置いて調理するという感じ。

 後で知ったことですが、この町にはサイクリストを無料で泊めてくれる家があるようです。

走行距離: 75km
積算走行距離: 21069km


【14日: La junta (ラフンタ)へ】

 道路はサンタルシアからは舗装路が復活し、ラフンタへの終盤に未舗装路になります。



ティラミスみたい











 舗装だからってスイスイ進めないのがアウストラル街道。私はチリはアタカマとアウストラル街道しか走ってないのでなんとも言えないのですが、チリの道路の造り方って急傾斜ばっかりですね。急傾斜オンリーみたいな。斜度15%基準的なのでもあるのでしょうかね?ダンシングする機会が急増しました。



 なんやかんやでラフンタに着けたのは良かった。ちなみにこの町の中央広場には無料のWiFiあります。

 キャンプを予定していたのですがキャンプ場がやってなくて、WiFiと書いてある宿に釣られて宿泊しました。結果的に宿泊で良かったです。雨降ったので。

 アウストラル街道に入ってから思いのほかWiFiが普及していてビックリしましたね。「更新滞ります」っていう記事書いちゃってますよ。

走行距離: 70km
積算走行距離: 21139km

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