510~514日目【アルゼンチン】Tucumán (トゥクマン)へ 雨天向かい風とトラックの水シャワーで消耗

2015年11月1日~5日
どうも気乗りしない。天候も良くない。記事を書く気もしない。どうしたものか…それでも進むしかない。

どうかブッディストにも聖人の加護があらんことを

 Salta (サルタ)から出発します。とても良い街でした。それが理由のひとつなのだろうか?どうもイマイチ出発が億劫です。こういうのは何かの予兆だったりするのですが、初日にその兆しが当たることに…(今回、写真少な目になってしまいました)

【1日: ずぶ濡れ野宿】

 正直もう日本へ帰りたくなっています。故郷への想いが強くなってくるともう旅は終わりなのでしょう。しかしパタゴニアを前にして帰るのは勿体無い。

 つまり恐らく今旅はウシュアイア到着で終了となるかも知れません。もしそうなると、オーストラリアは一旦帰国して山小屋の仕事で数ヶ月稼いでから走るかも知れません。あるいは走らずに稼ぎをスペイン語の学習に当てるか、つまりバックパッカーとして何処かでスペイン語を数ヶ月学ぶかもしれません。どうするかは帰国後に決めます。

 何にせよスキル形成はしていきたい。語学・投資・広告収益になりますか。語学はスペイン語あるいは外国人対象の日本語講師、投資は為替のFX、広告収益はブログ等のサイト運営。

 私の様に、組織に属して働くことが性に合わない人もいるのです。だからそういう人はスキル形成が生き抜く上で重要。組織は個人個人の能力が欠けていても他の人で穴埋めしてやれば済むのですが、専門家・投資家の様に個人プレーをする人はそうはいかない。

 講師を主たる収入とし、為替やサイト収益は副業となるでしょう。ちなみに為替取引の技術を学ぶには「迷晴れFX」さんのYoutube動画が大変為になります。

 記事を書く気もしないのですが、なんとか出来る限り、細かな心情を書いていきたいと思います。

 さて、トゥクマン方面へ向かって9号線を進みますが、いつの間にやら自転車通行禁止の高速道路になっていました。

「さっき料金所通った時お巡りさんに制止されなかったけども、良いのかな?ま、いっか。怒られたらそんときゃそん時という事で…」

 スイスイ下っていく。サルタが標高1150mで、800mくらいまで下る。

「でも路側帯が無いのね。自動車共はガンガン飛ばすのだけど、めっちゃ怖いね。路側帯無しの制限速度110kmって。ペルーで買った蛍光ベストが役に立つ」

 そうして自転車通行禁止のエリアを抜けてホッと一息…とはいかず、雨が降り出しました。レインスーツ着用、でもトラックは私に水シャワーを浴びせてきます。首元の隙間から水が入り込んで服がずぶ濡れに。レインスーツの意味が無い…

「うわわわわ…やべぇ!何この状況は」

 たまらず水シャワーの飛んでこないところに避難。今まで晴天の中で走ることが多かった。雨天走行は何時振りだろうか?

 トゥクマンまで3日で行くという目標 (サルタ-トゥクマン間300km)があったためこの日は頑張って110km弱走りました。雨中のテント張りを終え、濡れたフロアを拭いていたら衝撃事実発覚。テントの防水性が薄れていて、テント内に水が染み込んできていました。ちなみに前室とフロアを隔てるジッパー開閉 (うまく説明できない)も壊れています。ドマドームはジッパーが弱いというのは、チャリダーの間で有名な話。

「もうあと数ヶ月で終わる旅で新しいテントを買うのは勘弁願いたい。ウシュアイアまで何とか保たせる」

 何と言うか、もう全てが濡れています。テントから服、ウッドガスストーブ用の薪もジメッとしているし、寒いし、もの凄く憂鬱です。料理する気になれず、お湯だけ沸かしてココアを淹れました。何か今日は何時に無く疲れましたね…

走行距離: 113km
積算走行距離: 18793km


【2, 3日: Rosario de la fronteraでホテル泊】

 翌朝になっても降っている雨。憂鬱です。雨天走行マニアを自称しておりますが、そんな人でも憂鬱になる状況です。

「走るだけなら別に良いのだよ。一応マニアなので許容できる。でも今は心が疲れているし、濡れたテント撤収しなきゃならんし、何か延々とアップダウンの続く道だし、自動車のプレッシャー半端ないし、正直心が折れそう」

 もう今日はこの先60kmのロサリオで終えてしまおう、疲れたから2泊しようと決めて、これを心の支えに走り始めました。つまりトゥクマン3日という目標が崩れました。

 走っている内に雨は止み、無心で走ることが6時間、ロサリオ着。1泊150ペソのホテルに入って町を散策して、パンとコーラとワインを買って帰りました。観光の要所ではない町です。何もありませんが、パン屋・スーパー・アイス屋等、お店の揃いは悪くありません。たとえ田舎でもそこそこ揃っているあたり、さすがアルゼンチンクオリティ。

 翌日3日は一日中部屋から出ずに朝からワインを飲みつつテレビでニュースを観て、昼寝して終わった日。あぁ、テントを乾かしたりしましたっけね。こうしてだらけるのも時には必要。サルタに居るときは何だかんだ毎日出掛けていましたからね。

走行距離: 64km
積算走行距離: 18857km


【4日: 草むらで野宿】

 曇った肌寒い朝に出発。トゥクマンまであと130km弱です。1日で到着できなくは無さそうな距離ですが、気分的に無理。でも今日は明日の為に距離を稼いでおきたいので頑張ります。

「空が曇っていると気分も晴れない。Sol (太陽)を見たいな。陽射しを浴びたい」

 冬は鬱な人が増える季節と言います。気温が低いとそういう体の反応が出るようです。標高4000m台は昼間でも気温は低かったですが、晴れの機会が多く、陽射しがある分体感気温は高かった。現在の標高は800m程度ですが、陽射しが無いと寒い。

 この日はChoromoroという町への分岐を通過した先の、農場の柵が途切れた草むらに入り込んでテントを張りました。


「何も無い日だった。今日は気分の乗らない割にまぁまぁ走れた。距離を稼いだというだけの消化試合日だった。景色も淡々としているし、淡々と見える気分なのかもしれないが、つまらない日だった」

走行距離: 85km
積算走行距離: 18942km


【5日: トゥクマン到着】

 この日も特に何も記憶に残らない日でした。トゥクマン市内に入る数キロ前に峠越えがありました。淡々と走れば越えられるなんてことのない登坂でしたが、傾斜のキツイところが一部ある。

これは何畑かな?ぶどう?

海外でこういうの見ると嬉しい

トゥクマンセントロ。右下隅に愛車

政府庁舎。立派だ。さすがアルゼンチン

 トゥクマンは見物の少ない街です。2泊してコルドバへ向かおうと思います。

 スーパーで牛肉を買ってきて、スパイスで味付けした焼き肉とゆで卵を食べました。肉は味は悪くないですね。多少レアでもお腹を壊さず柔らかく頂けました (お腹を壊さなかったのはたまたまかも知れません)。


「美味いにゃ美味いが、野菜不足だな。野菜炒めを食べたいが、2泊程度の滞在で大量の野菜を買うのはリスクがある。生鮮食品を持ちながら走行することになりかねないから (傷みやすい)、それにキッチンが無いと野菜炒めは作りにくい。コルドバ滞在中に野菜炒めDAYでもしようかな」

 ミネラルが、恐らくは欠乏中です。これが最近気分の乗らないことの原因のひとつかもしれませんね。チャリダーは走行中の食生活が炭水化物中心で乱れるので、野菜を摂る機会が少ないのです。だから滞在が長めになった時に野菜を摂る。

「自炊で使えて、走行中に傷みにくい野菜は玉ねぎ・人参・じゃが芋などの根菜系。まぁ土に埋まって育つ野菜だ。葉物を摂る機会はまず無い。キャベツとかほうれん草、アセルガを摂りたいな。野菜カレーを作れば、たくさん摂れそうだ」

走行距離: 49km
積算走行距離: 18991km

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