483~484日目【ボリビア】Uyuni (ウユニ)にて 宝石の道走行へ向けた準備

2015年10月5日~6日
宝石の道についての情報収集と食料の買い込み、防寒対策、ウッドガスストーブ自作。

自作ウッドガスストーブ

 今回はウユニの町の感じとかも伝えますが、写真も大して無いしインパクトに欠けます。と言うことで、ちょっとした小話でもしましょう。数少ない当ブログの読者が「へ~」って思ってもらえるようなことをひとつ。

【ボリビア人の月給】
 ラパスに滞在中に仲良くなったボリビア人女性3人組に、ボリビア人の仕事の時給を聞いてみたんですね。そしたら時給ではなく月給という形で計算されるとのこと。そして話の流れ上聞いた職業の月給が幾らか聞いてみると以下のような回答を得ました。

掃除婦 (夫): 1650ボリ (最低賃金)
医者・弁護士: 5000~7000ボリ

 3つだけですが安いですよね。とは言え医者・弁護士くらいの月給ならラパスで十分に暮らしていけます。1食200円掛からないくらいだし、パン1個8円くらいですしね。2.5リットルの水は80円くらい、バス代は20円くらい。家賃の相場を聞き忘れましたが、医者・弁護士クラスなら貯金のできる余裕をもって暮らせるでしょう。

 下位の職業では月2万8千円、まぁこれは最低賃金ですが、これだけでは家族を養えません。自分一人生活するのがやっとでしょう。セントロ近辺に住むこともできず、端っこの日干し土煉瓦の家に住むことになるでしょう。ただしラパスでは第二の仕事を求めやすいかも知れません。例えば路上での売り子ですね。(日干し土煉瓦の家は暖房効果が侮れないので、決して劣悪な家ではありません)

 もし日本レベルの月給をボリビアで得られたら、大卒初任給程度でもかなりリッチな生活ができるということです。また、国民年金は私の世代で月7万5千円くらいですが、老後は物価の安い国で生活した方がリッチですね。だから語学って大事です。生活の場を日本に限らないというのは生きる強みになるということです。ただし、物価の安い国は大抵後進国であって、日本より医療等のサービスレベルが遥かに劣るので、注意ですね。


【宝石の道とは】
砂漠。深砂の地獄

 この道は険しく美しいと、自転車旅行者達に知られています。この道には「挑む」という表現が適切かと思います。それだけに挑戦するチャリダー達はしっかりとした準備を整えるのです。

 しっかりとした準備を整えているため、またツアーのジープが少なからず往来するために今のところ死者は出ていないようです。しかし食べ物と水だけが問題ではなくて、標高の高さによる夜間の冷え込みでは誰も助けてくれません。マイナス20℃に達するという土地では、凍死が一番恐ろしいでしょう。 (東京の冬レベルでも凍死者が出るのです。自転車旅行の経験の無い・浅い人は、野宿となると食べ物と水の確保しか考えないのですよ)

 この道を越えることはチャリダーにとってひとつのステータスとなりますし、本人にとってはそれ以上に、最早どんな道も恐れることは無いと、力強い自信になるでしょう。

 というのが宝石の道なわけです。越えられはするでしょうけれど、苦労がどのくらいになるのか、それが問題です。1日20~40km程度のペースで進むことになりそうだということは、言わずもがな分かりますね、道の状態が。それから午後には強烈な西風が吹きますから横に振られて走れないのと、キャンピング時には風除けを得る必要があるので、場所によっては風除けの所在の都合上、距離を延ばせないでしょう。午後2時か3時くらいには走行終了かも知れません。

 食べ物・水を得る機会はHotel del Desierto、Laguna Colorada、Laguna Chalviri、Laguna Blancaと適度にありますので心配いらないかと。

 あとは前述の通り夜間の冷え込みですね。特に日が落ちたばかりは日中に暖められた分の熱の貯蓄があるのでそんなに寒くなりませんが、深夜になると貯蓄が無くなってグッと冷える。大抵寒さで目が覚めるのは深夜で、ガタガタ震えながら朝を迎えるわけです。だから日が落ちる前に夕飯を済ませて、暗くなったらすぐ寝て睡眠時間をなるべく長く稼ぐ。寒さで起きたら火を起こして暖を取り、うつらうつらと朝を迎えるのが良いと思います。火はガソリンより焚き火のほうがいいでしょう。後述のウッドガスストーブですよ。


【食料の買い込み】
トラベルバイカーバッグ一杯に詰め込んだ

 ココア1kg、粉ミルク400g、野菜 (玉ねぎ1kg・人参500g・じゃが芋1kg)、パスタ400g、缶詰7缶 (牛肉4・サーディン2・ハム1)、お菓子 (キャラメル・クッキー数袋)、パン10個。

 新規買い込みはこんなもんです。これで元々持っていたものと合わせて1週間野宿可能な分です。あとは宝石の道に入る手前の町、アロタに着くまでにあれ欲しいなと思ったものを、そこで買ったらいい。


【防寒対策】
 買ったのはタートルズの絵柄の薄手の毛布1枚だけ。これを寝袋の中、脚に巻いて寝ます。頭から熱が逃げていくということでラパス滞在中にバラクラバを買っていますし、あとは持っているものの重ね着で十分でしょう。上半身用に毛布をもう一枚持てたらなおベストかと。私は残念ながら積載スペースが足りません。


【ウユニの町】
 治安の良さような町で、メルカドの奥に食堂もありますし、古着あり、屋台ありの長期滞在できます。100ドルを両替しましたが690ボリになりまして、そんなに悪くなかったです。欧米人向けレストランとホテルが多くて、ボリビアの田舎とは思えません。

 オススメの屋台は、何の動物のホルモンか分からないホルモンとじゃが芋炒めです。脂ぎっていて痩せゆく一方のチャリダーにとって嬉しい食事です。カテドラル横やバス乗り場近くで売ってます。

 他には、大抵ハンバーガー屋さんはサルチパパというものも売っています。ソーセージ炒めとフライドポテトなのですが、ハンバーガーより満足度高いです。あとはサルテーニャという肉詰めパンはボリビアのどの都市でも安定した美味しさなのでオススメです。パンは悪くありませんが、乾燥した土地柄か、時間が経つに連れてラスク化していきます。なるべく早めに食べるようにして、少量を高頻度で買っていくほうが、比較的ふわふわのパンを食べ続けられます。


【ウッドガスストーブ自作】




 ネットで作り方を調べて自作しました。大きさの異なるフルーツ缶を買ってきて、ビクトリノックスの尖ったミニツールでグリグリやって穴を空けました。ドリルやキリがあればもっと綺麗に作れるでしょう。

 野宿時に使ってみて改良を重ね、ドラゴンフライストーブを使わなくていいくらいにしようと思っています。深夜の冷え込み対策の暖房器具としても役立ってもらいます。

 薪なんてそこら中に落ちてますからね。常用できるようになれば、火を起こすというアクションを確実なものとできます。ガソリンストーブは器具がイカれたらお終い。特に有鉛ガソリンを使わざるを得ないチャリダーにとってはイカれる確率が高いのでね。

 私のドラゴンフライストーブは既にイカれておりまして、いつお釈迦になるか分かりません。私の中では最早ガソリンストーブは時代遅れ。これからはウッドガスストーブですよ。ガソリンは単なる着火剤として使うことになるでしょう。

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