354~356日目【エクアドル】Riobamba (リオバンバ)へ エクアドル最高峰、チンボラソ周遊

2015年5月29日~31日
標高4400mの世界。私はチンボラソ周遊をエクアドルのベストコースに認定。

チンボラソとツーショット

【29日: Ambato (アンバト)へ】
 大抵ホテルを出る時にはQue te vaya bien. (いってらっしゃい)と言われます。これは中南米でのお客さんを送り出す定番文句です。日本では、またのお越しをお待ち致しております、が定番ですね。どちらも言われるとちょっと嬉しいものです。

 コロンビアで悪化して膿んだ足は、エクアドル入国辺りから状態良好。完治までは右足の薬指を残すところとなりました。この薬指はガーゼを交換しようと剥がしたところ爪も一緒に剥がれまして、ギョッ( ゚д゚)。でも痛くない?剥がれた爪の下に新しい爪が生えていて、おかげで痛くなかったのです。もう痛くないのでブーツを履き始めました。腐らなくて良かったです。

星印が標高3500m

 Machachi (マチャチ)からアンバトへ行く予定は元々なく、Latacunga (ラタクンガ)から南へ20kmにあるSalcedo (サルセド)で終えるつもりでした。(ちなみにこの町はアイスクリームが有名らしいです)

澄まし顔の内心「うひょっ!寒ぃ〜」と思っている

 マチャチ・ラタクンガ間には標高3500mの峠越えが控えています。かなり寒いですので、以降のラタクンガまでの長い下りではレインジャケットをウインドブレーカー代わりに羽織りました。上りで汗だくになっても、下る時は羽織らないと風邪を引きます。

 サルセド到着が思いのほか早かったため、思い切ってアンバトを目指しました。天候は悪化し雨天になりまして、アンバトIN。

 アンバト市内をウロウロして安宿を訪ねてみるも受付の態度と宿泊者の雰囲気がめっぽう悪くてやめました。1泊6ドルは魅力的ですが、接客態度の悪いスタッフの居るホテルは最低です。内心ちょっとイラッとしました。

 結局泊まったのは1泊25ドルのシティホテル。WiFiありで熱々のシャワー、加えて接客がすこぶる良い。金出すとこうも違うのだなぁ。

走行距離: 101km
積算走行距離: 12901km


【30日: チンボラソ方面、標高3600mで野宿】

この行程を2日間かけて走る

 チンボラソ周遊コースが凄いらしいとの情報を得て行ってみることにしました。私の知る限りでは、このコースを走った日本人チャリダーは3人。ということで4人目になってみました。

アンバトの繁華街

 アンバトは市内から出るだけで標高300m上げるという坂の街。隣町のSanta rosa (サンタロサ)に着くともう既に疲労困憊。一方通行も多いし、ウロウロして急坂遭遇とか不運もあったしなぁ〜。

 サンタロサで昼飯を食べて、スーパーでコーラ2本とアイスクリームを買いました。このスーパーの、たぶん息子さんだと思いますがレジをやっていて、とても愛想が良かった。腹が膨れて良い接客を受ける。心身ともに回復しました。

 夕方。疲労困憊で坂を上りながら野宿場所を探していると、自動車のお姉さんに「今夜どこ泊まるつもり?ホテル無いわよ」と聞かれました。「どっかそこらへんで」なんていう、色々微妙な回答はできないので、さぁねというジェスチャーでやり過ごしました。ふぅ、場所選定は神経使うので面倒は避けたい。

 標高3600mに達してアップダウンをして先へ進むと小さな集落が見えてきました。ここに張れないかなと住民に

「Hola, buenas tardes. Quiero parar en aqui por carpa. (どうもこんにちは。ここにテントを張って1晩越えたいのですが)」

 と言うと「もう少し上ったところにスペースがあるからそこに張りなよ。ここは狭いからさ」との情報を頂きました。

しっかりペグダウン。崖が近いので突風で落ちたら大変

場所はこの辺

 テント泊に申し分ないスペース。車道から丸見えですがしょうがない。山積みになった石ころの陰に隠れることを期待してテントを張り、明るい内に自炊を済ませて19時には就寝したのでした。

パスタ。玉ねぎ炒めとサーディンのトマトソース和え

 久し振りの野宿。ホテル泊まるより雑務少なくて快適ですね。ホテル泊まるとシャワー浴びようとか、テレビ観ようとか、ネットサーフィンしようとかで24時就寝なんてことになります。テント泊だとご飯食べたら歯磨いて寝るだけですから。それにレストランより自炊のほうが充実しますし。

走行距離: 37km
積算走行距離: 12938km


【31日: チンボラソを周遊、Rio bambaリオバンバへ】
 5時半起床、というか短い睡眠を繰り返していたので何時起床か分かりません。寝袋よりベッドのほうが快適だよねという話。

朝ラー

 朝ごはんはインスタントラーメン。トマトと玉ねぎを加えて。なんでも日本では「朝ラー (朝からラーメン)」が流行っているとか。定食チェーンでは朝の時間帯からラーメン定食を売っているのです。日本帰ったら朝ラーやろう。

濃霧の中は寒い

 7時半に出発。緩い上りとキツイ上りを繰り返して標高を上げていきました。天候は良くなく、小雨ぱらつく寒い濃霧の中走りました。お昼頃には晴れるだろうと期待して我慢の走行。

 標高4000mに達すると晴れ間からチンボラソが見えました。テンション急上昇で写真を撮りまくりつつ進んで行きます。

チンボラソ登場

雲が近い

少し粘ったが完全には晴れなかった

 しかしこのコースは前評判通り凄い。標高を上げていくに連れて木々は消えて草原に、更に上げていくと草も疎らになって土と石ころの世界になっていきました。生物の減少を、寒さと空気の薄さとで体感する。生物は居てはいけない。

ビクーニャとチンボラソ

ビクーニャに結構な頻度で遭遇できる


若干盛られている。グーグルマップの等高線では4410mくらい

 標高は4400mに達しました。自己記録を大幅更新です。グアテマラのタフムルコ登山をしましたが、あの山の標高は4200mですか。タフムルコより高い所に来てしまいました。高山病の症状も無く来れたのは良かった。

 ちなみにこのコースは標高の高さによる空気の薄さと気温の低さ、高山病リスク、刻一刻と変わる天候、野宿必須、獲得標高、補給困難などの要素から、チャリダー上級者を超えるプロフェッショナルコースですので、ある種の覚悟が要ります。

 この標高になると気温は一桁です。グローブはロングフィンガーに、レインスーツを着てフードもかぶる。風が強くてクソ寒いのです。

 この日は野宿を予定していましたが、寒すぎる上に雨まで降ってきたのでリオバンバまで下ることにしました。4400m到達時どんな天候だったかは、犀の角動画のエクアドル編をお楽しみに。ちなみにチンボラソからの吹き下ろしの風が凶悪なので、野宿ポイントは風を考慮して選定しましょう。

 31日は日曜日。リオバンバまで降りて来たはいいものの、商店レストラン、ホテルまで閉店していて、シャッター商店街状態のゴーストタウンと化していました。おまけにセントロ付近は石畳でガタガタで超走り難い。時速6kmしか出ません。

「ウソだろ、何もねぇ。こんな街初めてかも。日曜日にリオバンバ来ちゃダメだわ」

 仕方ないので下り途中で見つけたコンセプト系ホテルにチェックイン。Hotel Bambooという所です。こういうコンセプト系は高いんだよなぁと思いながら値段を聞くと1泊36ドル。クッ…高ぇ、エクアドルクラスでこの価格とは高級店ではないか…。でもたまには良いかとヤケクソで朝飯2ドル追加で宿泊したのでした。(´д⊂)‥ハゥ

走行距離: 89km
積算走行距離: 13027km

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