311~313日目【コロンビア】サン・プエスへ The「暑」 辛うじて気持ちを繋ぐ日々

2015年4月16日~18日
Cartagena (カルタヘナ)を出発。San Pues (サンプエス)へ。南米走行開始…暑い!

カルタヘナを出発。南米大陸の始まり

【16日: Marquez (マルケス)付近へ】
 第一目標はMedellin (メデジン)。朝早く出発したものの渋滞に遭遇しました。車と車の隙間をすり抜けて少しずつ進んで行きました。すり抜けは危ないのでやりたくないのですが、やらないと前へ進めない。

何これ。進めないよ…

 走行開始30分で服の全てが汗で濡れ、12km走っただけで水を1リットル失いました。高温高湿の地域を走るというのはこういうこと。飲水の確保を常に考えるということ。一応ホステルの水をMIOX処理したものを9リットル積んでいます。

ひと袋2リットル用で20円

 水を美味しく飲むには粉末のフレーバーを使うことです。吸収効率が良くなるし、こういうのにはビタミンも入っているのでとても良いです。ただビタミンに関しては、サプリメント系よりも果物を食べたほうが、確か血中だったか、ビタミン濃度が高くなるそうですが。

ゴミを漁る牛達

 90号線を走っています。メデジンから18km行ったところにあるTurbaco (トゥルバコ)という町は丘の上にあります。ここの登坂がキツかった。傾斜云々ではなく、体が熱くなって力が出ません。木陰でパンを食べてエナジー補給するも効果ありませんでした。

「あちぃな全く。体冷やしたい。もうホテル入りたい。シャワー浴びたい」

 自転車で走るということは、先ず精神力、次に体力、この2つを支えるのにエナジーが必要であると知られていますが、ここに体温という要素も加えて頂きたい。走行中に体を冷やす動作や冷たい飲み物の補給、その他の何かが必要です。そのひとつとして機能性衣料が大切と思いました。汗を素早く蒸発させて体温を下げる機能性衣料は暑い地域を走るのにとても大事です。普段着で走るのが一般的な自転車旅行にもサイクリングウェアと思います。

 メデジンに着いたら衣服改革を行いテストしてみます。今考えているのは、ロード向けのピチッとしたウェアを上下 (長袖、長裾)買います。このウェアをインナーとして、ジーンズは膝下までカット、上着はいつも通りシャツとします。ただ走るだけならジーンズは必要ないですが、街歩きを考えたら普段着は必要ですよね。

 ネクタイは黒で細みの物があれば気軽にカジュアルに身に着けられるでしょうけど、上記の格好に合わせてどうなるかが大事ですね。合わないのにこだわりだからって身に着けるのはダンディじゃあないですからね。似合うことが第一でしょう。

 途中で25号線と90号線の分岐があります。地図を見るとぱっと見、90号線のほうが次の25号線との合流点まで距離が短いように思いますので、90号線を行きました。

この辺のガススタンドにホテルがあります

 この日はガススタンド併設のホテルで終了しました。相変わらず水シャワーが心地良い。

少年からクシンを買いました


割ると黒い種の周りにフワフワした甘い綿のようなものが付いているので、それを食べます

走行距離: 82km
積算走行距離: 10902km


【17日: Toluviejo (トルビエホ)へ】
モンスターボールかな?

 このモンスターボール標識は日本人チャリダーの間で有名です。意味が分からないと。

1.5リットルコーラ常備

 あちぃあちぃあちぃ…平地を走る分には良いのです。しかしここ90号線の道は何か微妙に登っています。この微妙な傾斜というのは自転車旅行者の大敵。速度が出ない状態で真っ直ぐな一本道をダラダラ走る。しかも暑い。精神力を確実に損なっていくのです。

やっとこさあと30km。まだまだ長ぇ…

マンゴーかな?

 3km走ってもう限界と、日陰で水を飲んで「あーあちぃなぁー」と思うことを繰り返す。この繰り返しで80km8時間。やっとのことでトルビエホに辿り着いたのでした。実はこの間豪雨に遭うこと2回。さらに右頬をハチに刺されること1回。これらも乗り越えての到着です。

休憩中、SDカード買ってくれという兄ちゃんに絡まれた。面倒くさい

黒糖風味のコーラ

 ホテルはあるか探していると、道端に座っていた兄ちゃんが「水はあるか?喉乾いてるんだ」と言ってきたので分け与えました。その隣にいた別の兄ちゃんは「食べ物あるか?腹減ってるんだ」と言ってきたのでパンを分け与えました。

 この辺りにホテルある?と聞くと、この先27kmにある海岸のホテルがとても良いと言ってきます。まぁ良いんだろうけど遠い。近くには無いのか?と聞くと、?な表情。つまり知らないようです。

 しょうがない。ということで辺りを自分で探してみるとありました。一泊20000ペソの宿です。今日はここで終わりです。ハチに刺された右頬が鋭く痛む…めっちゃイタイ(幸い腫れていない)

ここにホテルあります

走行距離: 85km
積算走行距離: 10987km


【18日: サンプエスへ】
 このクソ暑い中を連日の80km走行。疲労著しいです。1日の走行距離ノルマにこだわっている場合ではありません。

「これからメデジンまでは連泊したくない。疲れないように距離を抑えて走ろ。大きな町を経由しやすいし」

シンセレホまで16kmか。長ぇ…


シンセレホのイグレシア

昼飯

 Sincerejo (シンセレホ)という町は90号線と25号線の合流点ということで都会です。町を幹線通りから眺めると大したことなく見えますが、セントロ方向へ入っていくとビルの立つ都会なのでした。(お金が必要なためATMを求めてセントロへ行った)

 今日はここで終わろうかと思いましたが、目当てのホテルへ行きにくかったため (工事で)、面倒になりサンプエスへ向かったのでした。




 サンプエス近辺は見事な牧草地が広がっていて、走っていてとても心地よかったです。この日はガススタンド併設のHotel y Restauranteに宿泊しました。一泊20000ペソです。

道沿いにホテルあります

 しかしホテルの主人に「Si, señor.」と言われるのは器に無いですね。何か品のある言い回しで、セレブ対象みたいな印象があります。汗臭い自転車浮浪者には似合わない。

晩飯。注文したらスープだけで、え?これだけかって思った。しかし…

だいぶ遅れてこんなの出てきた。おぉ〜

走行距離: 44km
積算走行距離: 11031km

 猛暑走行から何か得てみたところで仕方ありません。例えば精神力がついたとか、辛いことをしたからといってそんなことはあり得ません。体力は筋力で測れますが精神力は測る術が無いからです。測れないのに何故「ついた」とか言えるのか。

 だから辛い経験を活かすことで次の走行の糧にするのです。辛い中にあってもできるだけ長く良い心持ちが続くように。音楽を聴いて運動にリズムを付けるとか、空腹にならないように注意するとか、体を冷やしてリフレッシュするとか。辛いと落ち込む心を盛り上げる工夫が常に求められます。

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