270~280日目【グアテマラ】パナハチェル、ネバフ 古着織物とチーズ探索へ出掛ける

2015年3月6日~16日
グアテマラ伝統の織物のヴィンテージを探す。パナハチェルとネバフを巡る。バウル山ヒルクライム。テディベア製作。

シェラ・ミネルババスターミナル

【パナハチェルのボンベロスへ】
 手織りには魂がこもっている。しかし近年手に入る織物の多くは商売用に作られたもので、私はそういった物にソウルを感じません。やはりここは歴史を反映し、伝統的な技法で織られていることの多いヴィンテージを求めるべきでしょう。

パナハチェルボンベロスは赤印の所

 シェラを拠点に巡ることのできる古着市で大きい所はチチカステナンゴの日曜市。しかし私はネバフの日曜市を巡ってみたいので今回は行かないことにしました。次に有名な所はパナハチェルのボンベロス (消防署)で開かれる金曜日の古着市。まずここへ行ってみよう。

消防署の敷地内で売られている

 シェラからパナハチェル行きのチキンバスに乗って2時間半。パナハチェルのバス通り沿いにあるボンベロスが賑わっていました。水を片手に物色。

「?Tiene más viejo?」
「?De donde es ?」

 より古い物はないか、どこで作られたものか聞くと、売り子が山積みの中から探し出してくれます。

 良さそうな物4枚を選びいくらか聞くと、Q375と言います。悩んでいるといくらなら買う?と聞いてきました。こういうのはとても困る。手織り物のように苦労して作られたものを値切るのは気が引けます。

 結局悩んでいるうちに安くなり、Q275で購入しました。穴空きだったりその補修痕があったりするともっと安くなるでしょう。


模様は単純だが、全面が刺繍でびっしり。物凄い労力を感じる

鳥の刺繍


【シェラとパナハチェル往復】
 行きはTerminal de buses en el mercado de minervaでdirecto a Panajachelに乗る。バスのおでこに「Xela Pana」と書いてあるバスが直通。料金はQ35程度。2時間半。

 帰りはパナハチェルからSololá行きバスに乗りソロラ下車。ソロラからLos encuentros行きに乗り、ロスエンクエントロスでシェラ行きに乗る。ミネルバで下車。料金は総計Q30程度。3時間。

ネバフのイグレシア。周囲は綺麗に掃除されている

【ネバフとアクルへ】
 次にネバフ。シェラからネバフへはバスで約6時間掛かります。そのため、日曜市を十分に見て回るには前日の土曜日にネバフ入りする必要があります。

ネバフ、コツァル、チャフルの位置

 ネバフ、コツァル、チャフルを結んだ「イシル三角地帯」は、グアテマラ内戦時に最も悲惨な被害を受けた場所です。グアテマラ軍に抵抗したイシル族の30%が殺害され、イグレシア前に無数の死体が吊るされたのです。

 内戦終結が1996年。つい最近まで外国人の立ち入りが禁止されていた地域で、現在でも土地を掘り返せば死体が出てくるような場所です。

現在のネバフはグアテマラ標準の普通の町

 現在は普通の町になっていてトレッキングの拠点として有名で、欧米人トレッカーも多く滞在するとか。

 私がここに来た目的はネバフ産の織物を得ることと、ネバフからさらに奥地にあるアクルという別名中米のスイスという所のチーズを買うことにあります。

アクル。澄んだ空気の美味い村

サンアントニオ農場

畑の多いグアテマラで初めて見たかもしれない牧草地

 日曜日。ネバフのバスターミナルからアクル行きバスに乗り、ガタガタの未舗装路を30分。アクルに到着しました。村から北へ1kmほど行った所に「San Antonio」という牧場があり、牧草地の真ん中にある家でチーズが買えます。

「Hola. Buenos dias. Quiero comprar el queso.」

 ところが今主人が不在とのことで買えず、すぐ隣の農場「Mil Amores」を紹介されました。チーズ作りと販売は全て主人が行うというところに責任とこだわりを感じますね。とても良い農場です。

チーズ特有の臭み。食べると臭みわずかでコクのある味わい

 Mil Amoresでチーズを入手。Media Libra (230g)でQ30です。お土産用含めて3つ買って、コレクティーボというToyotaのハイエースを改造したバスに乗ってネバフヘ帰りました。

 日曜市を物色しますが納得いく織物が見つからず。ネバフ産は他の村に見られない独自の柄なのです。人や鳥の刺繍、最近は幾何学模様の、町を歩くインディヘナのおばちゃん達が着ているものと同じものが欲しかったのですが…

 翌月曜日。シェラへ帰るべくバスターミナルでキチェ行きを待ちますが現れず。バスのお兄さん達に聞くとArriba (上へ行け)と言うので行くと、キチェ行きのコレクティーボがありました。場所はこちらです。

ネバフセントロ。バスターミナルから1ブロック離れた所にキチェ行きのバスがある

【シェラからネバフ、アクルへ】
 行きはTerminal de buses en el mercado de minervaでQuiche行きに乗る。バスのおでこに「Xela Quiche」と書いてある。料金はQ25程度。3時間。

 キチェのバスターミナルで降ろされるので、そこでネバフ行きのバスに乗る。料金はQ25程度。2時間40分。

 ネバフからアクルへはバスターミナルからアクル行きに乗る。料金はQ5。30分。帰りはアクルから。料金、時間共に行きと同じ。

 帰りはバスターミナルから少し外れた先の角でキチェ行きのコレクティーボが待機している。料金はQ25。2時間40分。

 キチェからシェラへはシェラ行き直通がある。Q25。3時間。

【トイレ】
 長時間のバス移動のため、バス乗車前に用を足しておくと良い。各バスターミナルにはSanitarios (トイレ)があり、利用料はQ1。ペーパーありはQ2。

【感想】
 先ず第一に自転車旅行者にとって長時間のバス移動はとても疲れるということ。暇つぶしに本を読んだり音楽を聴いたり、数独をしたりなどすると多少まぎれる。

 パナハチェルのボンベロスはヴィンテージの織物を得るにはとても良い所。ナワラやサン・ペドロ・サカテペケス産の布が多かった。ただし、サン・アントニオ・アグアスカリエンテスの両面縫いや、ネバフ産の布が無かったのは残念だ。

 ネバフは思いのほか普通の町で驚いた。内戦下において最も悲惨な地域だったということで、廃れたイメージがあったが、イグレシアは綺麗に掃除されているし、ストリートフード、薬局、商店、ホテルは沢山あるし、メルカドにも活気がある。治安は悪く感じなかった。

 アクルは中米のスイスなどと呼ばれていたので、ハイジに出てくるような美しい草原をイメージしていたが、私は普通の農場、グアテマラの村であると感じた。これは感性の問題なので何とも言えない。山と草原の美しさならカナダが素晴らしい。カナダを見た後ではこんなものかもしれない。

 チーズはとても質が高く美味しい。思いのほか安いし (960g1800円)、もっと買っておけば良かったと思った。

【バウル山ヒルクライム】
 さて、トレーニング開始です。

普通の格好にサンダルで自転車に乗りました

身軽になった愛車です

バウル山頂パノラマ

林道で、交通量が少ない


【テディベア製作】
 スペイン語学校でお世話になったアルマ先生へのプレゼントです。

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