55日目【アメリカ】フラッグスタッフへ 豪雨の峠越え120㎞

2014年8月3日

国立公園内のレッドマウンテン

 グランドキャニオンのサウスリムからフラッグスタッフへは1日では行けません。峠越えを挟んで130㎞程あるからです。そこで私はフラッグスタッフまでの距離をわずかでも縮めるために、サウスリムから15㎞南にあるキャンプ場に宿泊しました。これより先にはキャンプ場が見当たりません。距離を詰めるのは15㎞が限界だろうと思います。

 という事は今日向かうフラッグスタッフまでは120㎞近くあります。小雨の中、Ten-X Campgroundを朝早く出発し、しばらくは下り道を快走しました。しかし降ってきましたよ。本格的に。

「これは降るだろうなぁ。今までのように一瞬降って止むパターンではないな」長い時間持続して雨が降る時の雲は滑らかです。通り雨の時はモコモコしています。

 このグランドキャニオンの南はHistric Route 66が近いためか、あちこちに看板が見えてギフトショップまであります。お店の中にはカッコイイバイクやブーツ、ピンバッジ、Tシャツ、置物などたくさんです。Valle (ベイル)という町のガス屋はあからさまですね。Route 66の世界に浸れるガス屋なので、お近くの際は是非。Route 66か。いつ走ることになるだろう?死ぬ前には走りたい。

 このValleがちょうど6000フィートです。ここから180号線でフラッグスタッフ方面へ行きますが、最終的に8046フィートまで登ります。

 Kaibab (カイバブ)国立公園に入った途端、豪雨。超豪雨です。雨の飛沫で20m先が見えません。

 「なぁぁぁあああ!ハードや!あんまり振ると峠道がクローズしてしまう。止め!コノヤロウ」ノロノロと豪雨の中を進んでいきます。道の先が少しずつ見えてきました。という事は止むか?

 止みました。さすが晴れ男。さて一休みにクッキーを頬張りました。するとお次は日照り。「あちぃーなぁ~!レインスーツなんざ着てられるか!でも雲行きはまだ少し怪しい」フードを脱いで胸元開けてベンチレーション。

8000とは驚いた。こんなに登っていたのか。

 今度は向かい風が強くなってヒィヒィ。どうにか峠を越えて下り道を楽しんでいると、急速に真っ暗になっていく。クーラーのように冷たい風が吹き始めた。

 「真っ黒い雲と冷たい風…危険だ!ゲリラ豪雨の前兆だ」再びの超豪雨です。加えて雹が混じっている。イタタタタ!痛ぇ~!一瞬降って止みました。5㎞先に行くと路面が乾いている。局地的だ。狙い撃ちにしやがったな。

 豪雨・炎天下・強風と天候の厳しさを全て味わった峠越えになりました。ホテルに着いてニュースを見るとモンスーンが吹いたようで、フェニックスでは動物病院が壊滅するなど散々だった模様。

 走り始めた当初は観光地でもなし、つまらん走行になると思っていましたが、思いのほかイベント盛りだくさんになりました。

積算走行距離: 4135㎞

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