18~20日目【カナダ】カードストンへ アメリカボーダーまで27㎞地点への3日間

 走ってキャンプ、またキャンプでしたので、アメリカ入国を翌日に控えるまでの3日分をひとつにまとめました。

【18日目】2014年6月27日
 ストラスモアから南へ。オコトクスという町。キャンプで自炊は楽しい! 

 カルガリーから東へ55㎞程の街、ストラスモア。そこのハワードジョンソンというチェーンホテルで起床。無料の朝食があるというのでロビーに降りてみたものの、朝飯時のワイワイ感がない。

 無いのかな…。仕方ないので自前の食料からリンゴとバナナを食べてチェックアウト。すると受付のオジサンが「朝飯は食ったか?この先のナイトバーの右手奥にあるぞ」。ナイトバーだけに照明が暗くて気が付かなかった。おまけに誰もいない。

 食パン、ベーグル、パン用のジャムとクリームチーズ、ヨーグルト、フルーツ系デザート4種、シリアル、牛乳、オレンジジュース、アップルジュース、コーヒー。

 たらふく食べた上にフルーツ系デザートを幾つか頂戴して出発しました。今日はカルガリーから真南にあるオコトクスのキャンプ場へ向かいます。

「つまらない道だ。草原の一本道なんて気が滅入るだけだな (後にこういう景色は実は最高のひとつであったと、思うのでした)」

ひたすら真っ直ぐ。広大な国の特徴のひとつ

 オコトクスに着くと先ず、アメリカ入国を控えているためUSドルを得ようとCIBCへ向かい、ATMで引き落とそうとすると出来ませんでした。スタッフに「I can't withdrawal US dollars.」と出来ない旨を伝え、レクチャーを受けながらやるもののやはりエラーになる。

 仕方ないので相談した結果、カナダドルを引き出してUSドルに両替しました。手数料20カナダドルが余分に掛かってしまいましたが、USドルが無いと入国時の手数料6USドルほか、キャンプ場代も払えないので、まぁ良しとしました。オコトクスのCIBCスタッフはとても丁寧で助かりました。

「人は大事。人は受けた親切を、たとえ相手が違うにしても返さねばならぬ」

 オコトクスの町中にあるパブリックキャンプ場へ行きましたが「ここはNo tent siteよ」と言われてしまいました。街から東へ少し離れた川沿いのキャンプ場 (リバーベンドキャンプグラウンド)で無事にチェックイン。蚊の多いキャンプ場でしたが、今旅始まって初の自炊。楽しい!レストランより自炊の方が充実感があります。
ミネストローネスープパスタ

左:ジャガイモ炒めマヨネーズかけ 右:玉ねぎ炒め

 ストーブの燃料オイルはMSRのホワイトガスです。ホワイトガスはジッポのライターとオイルヒーターにも流用できます。


おぉ~、火を使えるって素晴らしい

走行距離: 85km
積算走行距離: 1336㎞


【19日目】2014年6月28日
 オコトクスからフォートマクレオドへ。平地最高速を記録。

 蚊の多いキャンプ場、リバーベンドキャンプグラウンドで自炊 (ジャガイモ炒め、玉ねぎ炒め入りミネストローネスープパスタ)。

 今日はフォートマクレオドのキャンプ場を目指しますが、距離は概算で130㎞。序盤は追い風を味方に平地最高速41㎞を記録。アウターの最大ギアでケイデンスを稼ぎまくりました。

戦闘機が道端に展示されている。こういうセンスは日本にない

 しかし60㎞を過ぎると雲行きが一転、向かい風に。クレアズホームという街のSobeysでキャラメルミルクとバルクパンで昼食。3.19ドル。

 周囲は草原で遠くの方まで見えますが、あちこちで雨が降り出しています。うまいこと雨の切れ目を抜けて行き、濡れることがありませんでした。

 フォートマクレオドのデイジーメイキャンプ場に到着。アメリカ入国後はカナダドルは用なしになるので、小銭を使うために変なフレーバーの炭酸飲料 (Bug's root beer?)とケチャップ味のポテチを購入しました。

「ここのキャンプ場のスタッフはとても優しいな。利用客もワイワイ遊んでいて雰囲気がとても良い。風が強くてテントの設営に苦労した」


 さて、オルトリーブのリアパニアバッグですが、ガードレールに擦って穴が空いてしまいました。

ガムテープは表と裏で当てている

 最初はパンク修理パッチを当てて塞ごうと試みましたがくっつきませんでした。そこで、修理パッチを当てつつガムテープで覆うという単純なやり方で塞ぎました。まだ雨に当たっていないので上手くいったか分かりません。

走行距離: 127km
積算走行距離: 1463㎞


【20日目】2014年6月29日
 フォートマクレオドからカードストンへ。強風向かい風と激闘。ナイフで手を切る。

 デイジーメイキャンプ場で自炊後、食料の買い出しが必要なためExtra Foodsというスーパーへ向かいました。

1ドルのオイルサーディン缶。トマトソース和え。

28セントのチキンヌードル

 Everyday, Low Priceを掲げているだけにかなり安い。よくある会員価格も無し。すべての客に格安を提供するスーパーで、全商品税込みです。私のお気に入りオイルサーディン缶が1.00ドル!1食28セントのチキンヌードル!なんて店だ…。リンゴ10玉詰合せが4.96ドル。Sobeysでは6.96ドル+税だった。

 「Extra Foods、なんて店だ」などと考えながら先へ進みました。目的地のカードストンまでほぼ平地60㎞弱という距離だけで見ればイージーなコースですが、前方右斜め向かいから吹く風が酷い。緩やかな登りを延々とさせられて下りで加速することもない。

 カードストンまでの間にインディアン地区がありますが少し注意が必要です。犬が放し飼いになっています。犬は自転車旅行者を見ると必ず吠えながら追ってきます。狂犬病などはこうして追ってくる動物が最も脅威です。

 カードストンまであと17㎞という所で遠くに薄っすらと町並みが見えました。あと少しだ。しかし風の強さが一層増して台風並みに。

 うおおおおっ、何とかならんかのぉ!危ねぇ!車道側に煽られる!最小ギアの時速8㎞でフラフラしながら1.5㎞毎に休憩して進むの繰り返しでタフな走行でした。

 ここは草原で風を遮るものが無いのです。だから究極に風が強い。町並みが見えているだけにこのジリジリ進む走法は焦れったい。車道そばに家があると大抵その周囲に木々が茂っていますが、その横を通る時だけ風が収まりました。防風林と同じ効果というわけです。

 カードストンに着いたもののキャンプ場の場所が分からないので、Tourist Informationという建物に行きました。するとフリーWiFiがあったので本日のキャンプ場、Lee Creek Campgroundを探し当てることが出来ました。

 強風の中どうにかテントを張って、落ち着こうとリンゴを片手にナイフで切っていると、思いのほか固いので力を入れてグッとナイフを押したんですね。そしたら勢い余って小指下の手のひらをザックリ切ってしまいました。

翌日に絆創膏を買った。傷口は…見ないほうがいいです。

 「にゃあぁぁぁっ!やっちまった!!」

 手のひらを切ったことより、にゃあぁぁぁなどと声に出したことの方が驚きでした。ともかく血がドクドク出てくるので咄嗟に身近なあて布を押し付け、ガムテープでグルグル巻にして止血しました。

 傷口が大きくて普通の絆創膏は使えませんので、明日の買い出し時に大判の絆創膏を買わねばなりません。

走行距離: 67km
積算走行距離: 1530㎞

「この3日間はアメリカ入国を急いでいた日だった。カナダへの想いはすっかり無くなって、カナディアンロッキーのことすら既に無かった。中米以降、このカナダという国が自転車旅行において最高であると思い知らされるのである」

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